「貧乏老後」…冒頭からちょっと不穏なワードが登場しました･･･。想像するだけで気分がおちこみますね。

長期化するコロナ禍。見通しの立ちにくい今を生きる現役世代の私たちは、老後を見据えたお金の計画をより綿密に立てていく必要がありそうです。

私は、ファイナンシャルアドバイザーとして、お金の相談業務に約20年間従事していますが、最近は老後に向けた資産形成についてのご相談がぐっと増えていると感じています。

そこで本日は、セカンドライフ真っただ中の70代以降のお金事情、そして、いわゆる「貧乏老後」を避ける方法についてお話ししてまいります。

70代以降の貯蓄はいくら？

さいしょに、70代以降の貯蓄額がどれくらいあるのかを確認していきましょう。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和2年）」によると、70歳以上世帯の貯蓄額は以下のようになります。

70歳以上・二人以上世帯「金融資産保有額」

（金融資産を保有していない世帯を含む）

  • 平均：1786万円
  • 中央値：1000万円

中央値は貯蓄額が少ない順、あるいは多い順に並べたときに全体の真ん中にくる人の金額をいいます。それに対し、平均値は、一部の極端に貯蓄が多い人の数値に引っ張られるため数値が大きくなりやすい特徴があります。

よって、ここでは平均より中央値の方を参考にしていただくとよいかもしれませんね。

中央値は1000万円という金額から、70代の方々が老後に向けて堅実にお金を貯めてこられたことがわかります。