30代、40代のサラリーマン世帯の老後資金対策としては、生活費を見直すこと、株式投信の積立投資をコツコツと続けること、妻も厚生年金に加入すること、などが重要だと筆者(塚崎公義)は考えています。

生活費を見直す

まずは生活費の見直しについて考えましょう。ケチケチと倹約する前に大きな支出項目について本当に必要か否かをゼロベースで見直してみる、ということです。

まず、生命保険は必要でしょうか。独身者や、夫婦ともに正社員の場合などは、生命保険は原則不要でしょう。保険は期待値がマイナス(確率的には損な取引)ですから、保険に加入しないと大変困った事態に陥る可能性がある場合だけ加入するようにしましょう。

自動車は必要でしょうか。都会に住んでいるならば、公共交通機関を使う方が金銭面でも健康面でも望ましいでしょう。

子供の習い事は必要でしょうか。コストに見合った効果が見込めるでしょうか。「自分への投資」は、投資に見合った成果が期待できそうでしょうか。習い事をしていると安心だ、という漠然とした動機ならば、見直す余地がありそうです。

あとは、新型コロナ後に再開されるであろう飲み会ですね。付き合いもストレス解消も必要でしょうが、飲み会を半減したらどうなるのか、一度想像してみてはいかがでしょうか。

生活を見直す作業については、前回の拙稿『実は不要かもしれない5つの支出。ケチケチせずに生活費を見直す方法』をあわせてご参照ください。