年金の「繰上げ受給」ってどんな制度?

これらの老齢年金を受け取るのは、「原則65歳から」となっています。

そして今回とりあげる「繰上げ受給」は、受給額は減るものの、希望すれば「60歳以上65歳未満」の間に受給をスタートできるという制度です。

現役世代の貯蓄額、退職金の有無、そして健康状態といった事情は人それぞれでしょう。

「60歳で勤務先を定年退職したけれど、65歳までの生活が厳しくなりそう…」といったことは誰にでもあり得ること。

経済的な安心感を早めに得ることができる点が、繰上げ受給のメリットであるといえるでしょう。

では、ここで繰上げ受給のデメリットについても知っておきましょう。

年金の「繰上げ受給」のデメリットの例

  • 減額された年金額は一生涯そのまま(※65歳になっても、本来の額に戻ることはない)
  • いったん受給を申請すると変更ができない
  • 万が一の場合、障害年金を請求できなくなる場合がある

年金の繰上げ受給を検討される場合は、これらのデメリットを充分考慮したうえで、ご自身の貯蓄や健康状態などを踏まえて検討していかれることをおすすめします。