「持ち家/ローンあり世帯」の約8割は資産形成に前向き

同調査で、「定期・不定期に関係なく、過去1年に以下(注2)の資産形成の取り組みを行ったかを聞き、1つ以上行っていれば「実施」とした結果では、全世帯の約7割が資産形成に取り組んでいると回答しています。

注2:国内預金、財形・社内預金、生命保険、日本国債・地方債、外貨預金、FX、投資信託、社員持ち株会、株式投資、不動産投資、暗号資産、商品先物取引

上記の4つのグループ別では、「持ち家/ローンあり世帯」が最も多い79.5%の世帯で資産形成に取り組みをしていることがわかりました。ちなみに「持家/ローン返済済み世帯」は73.8%、「持家/ローンなし世帯」は68.5%、「借家・親と同居/ローンなし世帯」は66.1%でした。

「持ち家/ローンあり世帯」の5割は資産形成額が年間50万円以下

一方、1年間でどのくらい資産形成できているかを見ると、その平均金額は全体で99.2万円。

4つのグループ別では、多い順に「持ち家/ローン返済済み世帯」137.2万円、「持ち家/ローンなし世帯」126.8万円、「持ち家/ローンあり世帯」91.3万円、「借家・同居/ローンなし世帯」78.4万円という結果でした。

ただ、もう少し詳しく見てみると、「持ち家/ローンあり世帯」の約半分の世帯で1年間で資産形成できたのは50万円未満。そのうちの約1割は、貯めたお金を取り崩して使っている差し引きゼロの世帯です(図表3参照)。

「持ち家/ローンあり世帯」は、資産形成したい気持ちとは裏腹に、思うように資産を増やすことができていない現実が窺えます。

図表3:住宅ローン保有状況別にみた家計の年間資産形成額分布(単一回答、有効回答数= 4,210)

出所:「住まいと資産形成に関するアンケート調査」(三井住友トラスト・資産のミライ研究所)