OECD(経済協力開発機構)に加盟する国々を中心に、3年毎に実施される国際的な学習到達度テスト「PISA」。その結果が公表されると、日本の生徒の学力順位がメディアを通じて大々的に報道されます。
過去にはPISAで日本の子どもたちの学力が大きく低下したことで、ゆとり教育への疑念が噴出したこともありました。
では、子どもの教育に関わる保護者の意識はどのようなものなのでしょうか。
株式会社スプリックスが運営するスプリックス基礎学力研究所の「世界11ヵ国の子ども・保護者を対象 行ったアンケート結果」から、日本と世界各国の保護者の意識の相違を考えていきます。
子どもの基礎学力を把握していない
本調査では日本を含む世界11カ国(日本・アメリカ・中国・インド・イギリス・フランス・ポーランド・タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマー)の子どもや保護者、合計2万2千人を対象に、学習調査や意識調査が行われました。
調査対象国に、いわゆる先進国のほか新興国が含まれている点は興味深く、より日本の保護者の意識の特徴が他の国々と異なる点が浮き彫りになる結果となっています。
まず、親の意識で一番目を引いたのが「子どもの基礎学力を把握している親の割合が11カ国中最も低い」という結果です。