コロナ直前に海外赴任した婚約者と別れた

「コロナがなければ結婚して、今頃は出産に向けて準備していたのかな」と嘆くのは、広告代理店で働く30代のDさんです。

「婚約者はあるアジアの国へ、ちょうどコロナが始まる直前に転勤が決まった。本当なら1年で戻ってくるはずだったけれど、コロナの影響で日本に戻って来られなくなってしまった。本当は1年で戻ってきて結婚する予定だったけれど、帰国が延びてしまいお互いに気持ちが離れてしまった」と話します。

「こんなことになるとは思わなかった。お互いに精神的に不安定になったし、そばにいられないことがストレスになってしまった。ケンカも増えて結婚を考えられなくなってしまった」と、この先どうなるか不透明な毎日に不安を感じたDさんと婚約者は、結婚に対して前向きな気持ちになれなかったのだそう。

「こうなる前は、1年間の海外勤務後にすぐに籍を入れる予定だった。お互いに子どもが早くほしかったから、すぐに子どもも考えたいねと言っていたし、未来予想図は合致していたと思う。でも、結果的に婚約破棄してお互いに違う道を歩むことにした」と言います。

かなり大きな決意だったようですが、「新たな道を選択したことを、今は前向きにとらえている」と話してくれました。

おわりに

コロナ禍で進路が変わったり、ライフプランの変更を余儀なくされたりした人も多かったでしょう。今後コロナが収束しても、コロナで変わった人生は取り戻せないのも事実。せめて今後も前を向いて幸せに暮らしてほしいものです。

大塚 ちえ