みんな憧れの年金生活、現在の支給実態を探る

Aleksei Morozov/iStock

金融機関の窓口は「五十日(ごとおび)」が忙しいと言います。

五十日とは、毎月5の倍数に該当する日のことで、企業が決済日や給料日に指定していることが多く、信用金庫に勤務していた時は、五十日は金庫内やATMの現金がなくならないように、現金の量を調整していたものでした。

しかし、住宅街の支店になると、特に偶数月の15日が混雑するというケースがあります。これは、偶数月の15日が年金の支給日だからです。

2ヶ月に一度の年金支給日。通帳と印鑑を持って来店される人々の笑顔を見ながら、年金生活に憧れを抱いたものでした。

続きを読む

このように私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、みんなの憧れの年金生活の実態、現在の年金の支給実態について見ていきたいと思います。

最新のデータでみる現在の年金の支給額はいくらか

まずは、現在の年金受給者が毎月いくら年金を受け取っているのか、その実態を最新のデータの中からみていきたいと思います。

令和2年12月公表の厚生労働省年金「令和元年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、男女別の年金月額階級別老齢年金受給権者数は以下の通りです。

年金月額階級別老齢年金受給権者数(男性)

  • ~5万円未満:15万977人
  • 5~10万円未満:97万6724人
  • 10~15万円未満:261万3866人
  • 15~20万円未満:436万9884人
  • 20~25万円未満:224万9128人
  • 25~30万円未満:28万8776人
  • 30万円以上:1万7626人

年金月額階級別老齢年金受給権者数(女性)

  • ~5万円未満:31万5100人
  • 5~10万円未満:234万1321人
  • 10~15万円未満:218万2510人
  • 15~20万円未満:41万2963人
  • 20~25万円未満:6万3539人
  • 25~30万円未満:4166人
  • 30万円以上:379人

男女別の平均年金月額は、男性で16万4770円、女性で10万3159円です。

老後は働いている時と比べ、支出は減りそうですが、家賃、食費、光熱費などの固定費はかかります。この金額をみて「自分は年金だけで暮らしていけるのだろうか」と不安に思った人も多いのではないでしょうか。

特に、老後も住宅ローンの返済が残っている人、老後も賃貸物件に住む予定の人は、居住にかかる費用負担が大きいので、何か対策が必要と言えるでしょう。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
執筆者
谷口 裕梨

同志社大学卒。大学卒業後、京都中央信用金庫で投資信託や生命保険などを活用した資産運用アドバイス、相続相談、融資、為替業務などに従事。その後は福知山市役所で主に中小企業支援などに携わる。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、個人向け資産運用のサポート業務を行う。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などを保有。