今年世間を賑わせた大ヒットといえば、アニメ『鬼滅の刃』。漫画、映画のヒットだけでなく、商品開発やキャンペーンでコラボした企業の業績を力強く押し上げました。
苦戦する外食業界にあって、その「鬼滅」効果を最大限に活かしたのが、回転寿司チェーンのくら寿司(2695)です。コラボキャンペーン実施中の9月・10月の売上高は前年比大幅プラス、11月に入ってからも好調が続いています。この勢いは今後も続くのでしょうか。
いち早く最悪期を脱した「くら寿司」
外食産業全体の売上高は2000年以降、平均年102%程度の成長を続けていましたが、緊急事態宣言が発出された今年4月に過去最悪の前年同月比60%を記録しました(日本フードサービス協会調べ)。
くら寿司も、4月の既存店売上高は前年同月比52%と業界全体以下に沈みましたが、それ以降はテイクアウトの強化やコロナ感染症対策の実施・PRなどで回復を図り、コロナ“第2波”が到来した7〜8月には対前年同月比90%台まで戻しています。
コロナ禍にうまく対応しているように見えるくら寿司ですが、近年の経営状況はどうなのでしょうか。