積極的な出店で事業拡大するも、2019年10月期は伸び悩み
くら寿司は郊外の住宅街を中心に、国内に直営で470店舗を展開しています。海外進出もしており、米国に28店舗、台湾に32店舗があります。
では次に、新型コロナ流行以前の3カ年について業績を見ていきましょう。2017年10月期から2019年10月期までを順に追っていくと、売上高は1228億円⇒1325億円⇒1361億円と増収が継続。一方、営業利益は63.4億円⇒68.8億円⇒54.8億円、当期純利益は48.8億円⇒51.3億円⇒37.7億円と、2019年10月期に大幅減益となっています。
売上高の増加は店舗数の増加によるもので、2018年度は27店(うち国内18店)、2019年度は32店(同20店)の新規出店を行っています。
2019年10月期の急激な減益は、人手不足による人件費の増大が大きな要因です。また、2019年2月に発生したアルバイト従業員が不適切動画をインターネットに投稿した事件も客足に影響したと見られ、売上高の伸長率は2.7%。他方で販管費が店舗拡大によって652億円から690億円へ5.8%も増加したことが響きました。