フィリピンと日本の架け橋に

――最後に、今後の展望を教えてください。

日本は莫大な資本を持っていますが、私から見ると、国内には魅力のある投資先が多くはありません。これに対してフィリピンは、お金はないけれども、ポテンシャルの高いビジネスがたくさんあります。これは私がフィリピンで活動を行なって得た確信です。

だからこそ、日本の資金をフィリピンの発展のために使い、そこで得た高いリターンを日本に還元するという、日本とフィリピンの資本の架け橋になれればよいと考えています。

インタビュイーのプロフィール

S DIVISION HOLDINGS INC. CEO 須見 一(すみ・はじめ)

1979年大阪生まれ。トラック運転手を行なっていたが、自分の時間をお金に交換する仕事の限界に気付き、独学でIT開発会社を創業。アプリやシステム開発などを手がけ、最初の会社を年商12億円までの企業に成長させる。その後は家族との暮らしも考え海外に目を向け、32歳でフィリピン・マニラに渡る。2011年に現地で「S DIVISION」を創業。高度経済成長期のエネルギーを持ちながら国内に十分な原資がない不均衡にいちはやく着目し、マニラでマイクロレンディング(小規模融資)事業をスタート。フィリピンの金融リーディングカンパニーのCEOとして、活動を広げている。

高橋 あき