退職金に頼れない!あなたの老後はどうなる? 

老後の生活不安が切実になる60代。今後さらに年金の受給開始年齢が引き上げられる可能性もあることから、何歳になっても働く意思をもつ人が、働きつづけることができる社会の実現が望まれています。そして、リタイヤ後の生活の大きな支えとなる退職金ですが、実は年々減り続けているのをご存じですか?

厚生労働省では就労条件総合調査において、4・5 年毎に退職金制度・支給実態統計を実施しています。「平成30年度就労条件総合調査の概況」および「平成20年度就労条件総合調査の概況」をもとにした退職金の推移をまとめると、以下のようになります。

勤続 20 年以上かつ 45 歳以上の定年退職者の学歴別退職者1人平均退職給付額 ※1

・大学卒(管理・事務・技術職)
平成15年 2,499万円
平成20年 2,323万円
平成25年 1,941万円
平成30年 1,788万円

・高校卒(管理・事務・技術職)
平成15年 2,161万円
平成20年 2,062万円
平成25年 1,673万円
平成30年 1,396万円

※1「退職給付額」は、退職一時金制度のみの場合は退職一時金額、退職年金制度のみの場合は年金現価額、退職一時金制度と退職年金制度併用の場合は退職一時金額と年金現価額の計である

これを見ると、大卒・高卒ともに15年間で700万円以上も退職金の額が下がっていることがわかります。平均寿命が延びていることも考慮すると、老後資金は退職金だけに頼らず、日々の貯蓄により準備しておく方が安心です。