コロナ禍の影響が色濃く

同調査の内容をくわしく見ていくと、宿泊業、飲食業、生活関連サービス業、娯楽業などの業種で就業者数の減少が顕著なことがわかります。コロナ禍による営業自粛・客の減少などによる売り上げの大幅な低下が、従業員の解雇につながったと考えられます。

また雇用形態という観点で見ると、正規の職員・従業員数が前年同月比1万人(0.0%)の減少だったのに比べ、非正規の職員・従業員数は61万人(2.9%)減り、3カ月連続で減少しています。正規雇用とくらべ賃金が低く、有期雇用であるなど、もともと安定性が低いとされる非正規雇用者に大きくしわ寄せが及んでいる実態が浮かび上がってきます。

今回のコロナ禍のように、急に職を失って収入が途絶えたとき、頼りの綱となるのが貯蓄。実際ほかの人はどの程度貯蓄しているのかという疑問は、非常に気になるテーマですが、親しい間柄であってもお金の話はしにくいのが心情ですよね。そこで、2020年5月に公表された総務省統計局の家計調査報告の内容を見ていきましょう。