(4)「2000万円不足」を提起した金融庁データでは…
また、老後生活費2000万円不足を提起した金融庁のデータも見てみましょう。金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書(※7)の試算によると、高齢二人(無職)世帯の生活費は
- 実収入20万9198円
- 実支出26万3718円
と推計され、この場合、毎月の赤字額は約5万4000円となります。約5万5000円と仮定して老後の不足額を計算すると
- 20年間:5万5000円×20年=1320万円
- 30年間:5万5000円×30年=1980万円
となります。このような数字から「老後2000万円問題」などと呼ばれ、リタイヤ後に向けた自助努力が推奨されたというわけです。ゆとりある老後生活のためには計画的な貯蓄が重要となりそうですね。
(※6)「令和元年度『生活保障に関する調査(速報版)』」生命保険文化センター
(※7)「市場ワーキング・グループの報告書『高齢社会における資産形成・管理』」(報告書p.10【高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)】表内データ参照)金融庁