自分でつくる年金「iDeCo」

老後の生活資金に備えられる「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」は、年間上限額の範囲内で積み立てて運用し、60歳以降に年金または一時金で受け取る仕組みです。投資信託、定期預金や保険などの金融商品を自分で選択して運用します。

[1]iDeCo(イデコ)の特徴・メリット

資金を積み立てる「掛け金の拠出」は、年間上限額の範囲内で全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税などの支払い負担が軽くなります。そして利息や運用益についても、通常であれば約20%の税金がかかりますが、iDeCoなら運用益に対する税金はかかりません。

さらに、年金を受け取るときも「退職所得控除」や「公的年金等控除」の対象となります。長期間にわたる税制優遇を活用できる資産形成制度として、2020年5月時点で加入者数は160万人を突破しています。(※1)

[2]iDeCoのデメリット

iDeCo(イデコ)のデメリットとしては、預入期間が最低でも10年が必要な点と、個人年金保険と同じように引出しが原則60歳以降となる点だといえます。また、あくまでも投資であるため確定年金ではない点を忘れないようにしましょう。

[3]iDeCo(イデコ)にはさらなる規制緩和が

税制面の優遇が取り揃えられているiDeCoですが、さらなる規制緩和(※2)が導入されています。現在は60歳未満となっている加入資格も、高齢期の就労者など一定の条件を満たす場合に65歳まで延長利用できるようになりました(2022年5月から)。年金受取り時期についても、現在は60歳から70歳の間の指定となっていますが(積立期間が短い人の場合は制限あり)、2022年4月からは75歳までの間で指定できるようになります。

(※1)iDeCo公式サイト 
(※2)2020年の主な法改正
受給開始時期の選択肢の拡大(2022年4月1日施行)
企業型DC・iDeCoの加入可能年齢の拡大(2022年5月1日施行)