テイクアウト営業ではファストフードに劣る

ファミレスは店内飲食がメインであり、元々、テイクアウトという概念が希薄です。

確かに、ここ数年はランチ時を意識したテイクアウトメニューに取り組んできた店も少なくありませんが、消費者への浸透度はまだまだ低いと考えられます。また、テイクアウトに適したメニューは多くないことも否めません。

今回のように、突然にテイクアウト営業が主体となっても、ファストフードに対して大きなビハインドがあったことは事実です。今後、テイクアウト商品を拡充するとしても、コスト高(容器など)を吸収するだけの売上が見込めるかどうか疑問が残ります。

収益源の高齢者層や“おひとり様”の外食頻度が大幅減に

ファミレスと聞くと、その名の通り、子供連れの家族が食事をするイメージが強いと考えられます。しかしながら、意外に思うかもしれませんが、ファミレスの主要顧客は、高齢者層や“おひとり様”が多いことが分かっています。

特に、高齢者層は女性を中心に昼間、ギャーギャー騒ぐ中高生が多いファストフードを避け、比較的ゆっくり落ち着けるファミレスを利用します。その証拠と言っていいかどうか分かりませんが、ファミレスのメニューには、高齢者やシニア層が好む品物(ぜんざい、和菓子、蕎麦などの和食等)が数多く載っています。

確かに、ファストフードに比べると価格は高くなりますが、多くの高齢者層(年金受給者含む)はまだ余裕があると見ていいでしょう。逆に言うと、中高生にとってはファミレスは価格が高過ぎるのです。