高度成長が終わりを迎えた1970年代以降、日本の外食産業の発展を牽引してきたファミレスですが、その役目が終わりつつあると言うのは言い過ぎでしょうか?
振り返ると、ファミレスが続々と開業した1970年代半ば、それまで家族での食事はデパートのレストラン(食堂)がある種のステータスでした。当時は“高嶺の花”に近かったデパートのレストランが、比較的手頃な価格で楽しめるようになったのがファミレスの原形でもあります。
現在、既にデパートのレストランは見る影もありません。というか、地方都市を中心にデパートが続々と閉店に追い込まれる時代です。
ファミレスも実に40年以上にわたって、様々なアイデアや業態変更で時代のニーズの変化に対応してきました。この多大な功績は無視できません。しかし、今回のコロナ禍への抜本的な対応は難しいというよりも、不可能に近いものがあると考えるのは筆者だけでしょうか。
最後に、筆者も頻繁に利用したファミレスへ感謝の意を表したいと思います。
「さよならファミレス。今まで本当にありがとう!」
【参考資料】「ファミリーレストランの利用(第7回)」(マイボイスコム)
葛西 裕一