今まで、ニューヨークは2001年の9.11の同時多発テロ事件、2008年の金融危機などの他に様々な自然災害に襲われた時も、ニューヨークは強さを増して立ち直ってきました。しかし、今回のパンデミックからはそう簡単に立ち直れないだろうと、ニューヨークの未来に悲観的な意見が目立ちます。
COVID-19はニューヨークが今まで抱えてきた様々な問題を一気に悪化させてしまったのです。
実は、ここ数年ニューヨークでは格差問題の他に人口流出が顕著になり、税収減での財政逼迫や、街中に空き店舗が増えるなどの問題を抱えていました。家賃の高騰が止まらず、昔からの住民は悲鳴を上げて引っ越しせざるを得ない状況でした。また州所得税が高過ぎると、フロリダなど所得税率の低い州へ引っ越す富裕層達も多くなりました。
そして、パンデミックは人口流出に拍車をかけています。3月1日~5月1日の間にニューヨーク市の約5%(約42万人)が街から流出していることが明らかになりました(※2)。