今まで経験した事のない外出自粛という不便の中、インターネットやIoT(インターネットで繋がる電子機器)、そしてソーシャルネットワークを駆使することで、多くのことが自宅にいながらも出来ることが実証されました。
テレワークやリモート接客は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大以前からも始めている企業はありました。しかしその普及率は低く、今回必要に迫られ、企業も従業員も突然はじめることになり、その戸惑いや課題がよく話題に挙げられています。
今後、日本でもリモートワークは根付いていくのでしょうか。リモート化は工夫次第で顧客拡大や地方創生など、今まで滞っていた課題解決の糸口が見つかるかもしれません。
テレワークの実態と未来
一体、今回のコロナ禍でテレワークをしている人はどれほどいるのでしょうか。
厚生労働省(※1)はLINE㈱の協力のもとにLINE登録者を対象にした「新型コロナ対策のための全国調査」を定期的に実施しています。その第3回目(4/12~13)の調査結果によると、オフィスワーカーのテレワーク実施率は27%ということがわかりました。東京が52%となっていますが、中には5%未満という県も目立ち、全体的には一桁台が多いようです。
また、労働市場調査研究会社のパーソル総合研究所が行った『テレワーク継続意向調査』(※2)では、「新型コロナが収束した後もテレワークを続けたい人は53.2%。20代と30代では6割を超えている」ということです。
同調査ではテレワークで労働時間や仕事量が減ったという人は36.2%で、半分以上は変わらないと回答しているということです。労働時間が減って時間に融通が利くのは、会社だけにしばられたくないミレニアル世代にとっては魅力的な働き方のようです。
今後、テレワークが働き方のニューノーマルとなるかは現実的には課題も多いです。しかし規模にもよりますが、企業にとってもテレワークにすることでオフィスなどの経費を削減できるケースが多いといわれていることから、企業側もテレワークの利得を考え直すチャンスかもしれません。