食糧不足? 物流崩壊? コロナ不況の中でインフレが起きるリスクシナリオ

Hinochika / Shutterstock.com

新型コロナは需要を減らしてデフレを招く要因ですが、供給減などによりインフレを招く可能性もある、と筆者(塚崎公義)は考えています。

新型コロナ不況でデフレになるのも困りますが、インフレになってしまうと「景気対策とインフレ対策を同時に進めざるを得ない」という大変困難な事態に陥りかねません。予測ではなく、あくまでリスクシナリオとしてですが、そうした可能性について考えてみましょう。

仮の需要がインフレの要因になる可能性

続きを読む

トイレットペーパーが不足したのは記憶に新しいですが、あれは仮の需要によるものでした。

トイレットペーパーが不足するという噂を聞いた人が「それならば、通常よりも多めに買っておこう」と考えて多めに買ったことで、実際に店頭の在庫がなくなり、それを見た人々が「噂は本当だったのだ」と考えて多めに購入するようになった、ということですね。

トイレットペーパーの使用量が増えたはずはないので、最初の噂は誤り(あるいはデマ)だったのでしょうが、それが実現してしまった、ということになります。

問題なのは、冷静に「トイレットペーパーの使用量は増えないから不足するはずがない」と考えて買わなかった人がトイレットペーパー不足に悩むことになり、「多めに買っておくべきだった」と考えているかもしれない、ということです。

多めに買った人が反省するのであれば、次から繰り返されることはないでしょうが、そうでないので、同じようなことが繰り返されるかもしれないわけです。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
なんだ、そうなのか! 経済入門
老後破産しないためのお金の教科書
経済暴論: 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体
一番わかりやすい日本経済入門
日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由
(雑誌寄稿等)
Facebook、NewsPicks、アメブロ等にて適宜ご紹介