しかも今度は、世界的な規模で重要物資で似たようなことが起きるかもしれません。可能性が高そうなのは、食料品でしょう。

「農業生産を外国人労働者に頼っている国は、労働者不足で農作業が滞っているかも」といった話も聞こえてきています。実際に食料の輸出を禁止した国がある、という話も聞こえてきます。

真偽のほどは不明ですが、重要なことは真偽ではなく、人々が信じるか否か、なのです。トイレットペーパーの時がそうであったように。

世界的に不安心理が高まると、「とりあえず最重要の食料品だけは確保しておこう」と考える国や人が増えるかもしれない、ということもあり得ます。それと「足りなくなる」という情報が相乗効果で本格的な不足をもたらすかもしれません。

日本国内のトイレットペーパーは、不足しただけで値段は上がらなかったようです。しかし、世界の食料の需給バランスが崩れれば、値上がりは必至でしょう。国内のマスクでさえも、消費者物価統計を見ると少しは値上がりしているわけですから。

部品不足で完成品が作れないリスクも

サプライチェーンがグローバル化しています。多くの国で作った部品を多くの国で組み立てて一つの製品ができ上がるわけです。もしかすると、重要な製品の重要な部品の生産が一つの地域で独占的に行われているかもしれません。