多様な働き方を選択できる社会実現を目指し推進されている「働き方改革」。政府は2018年の1月から「モデル就業規則」を改訂、副業・兼業に関する規定を新設したことでビジネスパーソンの注目を集めています。

しかし、いまだに7~8割の企業は副業を認めていないそうです。

経済危機や大災害など、何が起こるか読めない現代において、副業を始めてスキルや収入を高めたいと思う方は多いはず。そんな中、なぜ副業を認める企業は増えないのでしょうか。複数企業で同時に働くプロの知を活用して経営課題を解決する「プロシェアリング」を運営するサーキュレーション代表取締役を務める私、久保田雅俊が解説します。

4つのパラドックスの存在

なぜ企業は副業を認められないのでしょうか。それは「副業パラドックス」が起きているからです。パラドックスとは、逆説やジレンマ、矛盾といった意味を含む言葉です。

今は副業・兼業において、企業と個人にパラドックスが起きて、互いに綱引きしている状態です。この均衡を正しく導いていけるかどうかが、今後の日本の働き方の多様化や経済成長の肝になります。

では、今起きている副業に関わる4つのパラドックスを解説していきます。