ランサーズの逆転劇はCOVID-19の流行が収まるまでお預け?

「副業・兼業をしたい」と考えている人が多くいる中で、COVID-19の影響によるテレワーク導入により、平均で1時間30分かかる通勤時間を自由に使える会社員が増加しています。

これらを考慮すれば、これから副業をする人が増加する可能性は非常に高いといえるでしょうし、クラウドソーシングサービスを提供するランサーズにとって、副業をする人口が増えることが成長の追い風となることは言うまでもありません。

また、上場前から広告宣伝費に投資をしてきたランサーズの認知度は非常に高いです。実際に副業を検討している方なら「ランサーズ」の名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

しかし、COVID-19の影響で経済全体が冷え込んでしまうと、資金難等によりランサーズで仕事を依頼するクライアント数も減少してしまう可能性が高まります。COVID-19の流行がランサーズにプラスにだけ働くとは限りません。

ただ、テレワーク導入企業が増えた現状のまま、COVID-19の流行が収まり経済が正常化すればどうでしょうか。その時がランサーズにとって本当の利益創出フェーズとなるかもしれません。

2019年赤字上場を果たし、2020年3月期本決算も赤字が見込まれているランサーズですが、テレワーク導入を追い風に黒字化への逆転勝利を収めることができるのでしょうか。
来期の決算と、今後の株価の推移が気になるところです。

【参考】
2020年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)」ランサーズ
ランサーズ、3Qも黒字で売上高・売上総利益共に堅調な成長 クライアント獲得に向け積極投資」LIMO
平成28年社会生活基本調査」総務省統計局
フリーランス白書2019」フリーランス協会

鈴木 太陽