大学はシグナル獲得のために進学
大学は会社員として働く、労働市場においての「シグナル」として依然として機能しています。
新たな人材を採用する人事担当者は、膨大に寄せられる応募者の中から自社に必要な人材の選別が必要です。しかし、その全員と面談をしてじっくり話を聞くことは人材採用のコスト面から見合いません。
よって、書類選考というフィルタリングをする必要があります。職務経験のない新卒の場合は、選別する上での指標として「学歴」を使うことになるのです。
採用者が戦力になるかは、実際に働いてみないとわかりません。しかし、学歴である程度選別してその中から面接をしていくというスタイルは、企業側の合理性を考えると理にかなった話です。
大卒の学歴がなければ、面接という書類選考の次のステージに上ることができませんから、理不尽ながらも、企業側の事情を考えると仕方がない話なのです。
日本では大学進学率は5割を超え、米国では7割を超えています。大卒の学歴はひとえに労働市場での「シグナル」を獲得するために意義があるといえます。