ドン…と女性が軽く男性を突き飛ばし、「本当に大丈夫だってば! 私、高いところ全然平気! 怖いなら来なくていいよ」と、スタスタと吊り橋の上を歩いて行ったのです。

吊り橋の上に1人残された男性は、へっぴり腰で足はガクガクと震え、「ちょ…ちょっと待ってよ…」と、消え入りそうな声で懇願していました。どうやら吊り橋が怖かったのは男性のほうで、吊り橋を渡りたくて仕方ない女性のカラダにしがみついていただけだったようです。

筆者の近くにいた年配女性はしばらく固まっていましたが、「あはっ、あはっ…そういうこと? そういうこと?」と、ブツブツ言いながら去っていきました。

無表情な店舗スタッフの予想外の素顔

飲食店やショッピングセンター、スーパーなどなど、どこに行っても「無表情」なスタッフというのは存在するもので、度が過ぎるとお客をイラっとさせてしまうものです。しかし、そんな無表情なスタッフが予想外の素顔を見せることもあります。

これは筆者の友人、A子の体験談。あるファミレスで席への案内、オーダー、食事の提供、会計という一連の対応をしてくれたスタッフは、ずっと無表情だったそうです。

オーダーを言い間違えたときも、お子様セットのおまけのガチャガチャコインを忘れていたときも、事務的に淡々と対応され、A子は少し不快に感じていました。不快なまま会計が終わり外へ出ようとしたとき、子供がレジ横に置いてあるキャラクターのグッズをみつけて「欲しい」と言い出したそうです。

いつもはグッズなどをあまり買わないA子でしたが、その日はお子様セットのおまけガチャで当選するキャラクターの種類を勘違いして子供を凹ませていたこともあり、グッズを買うことにしました。

そして、子供が大好きな「すみっこぐらし」のグッズをスタッフに差し出し、レジが終わって「可愛いのが買えてよかったね」とA子が子供に話しかけた瞬間…。スタッフが、「あ、あのぉっ…!」と、絞り出すような声で言い、「可愛いですよね、すみっこぐらし!」と話しかけてきたのです。