相続財産には、不動産や金融資産以外に負債なども含まれます。遺産分割で揉めないよう、どこにどんな資産や負債があるのか、どう相続するのかの意志を遺言書に残しておくことも重要です。

相続で揉める主な要因は、相続税についてではなく、分割についてです。後々にトラブルにならないよう、しっかりと事前対策をしておきましょう。

⑤ 葬儀とお墓について

最近の葬儀には、宗教や信仰の違いだけでなく、様々な様式があります。お葬式の希望や、いざというときに連絡してほしい人についてなど一覧にしておくと、家族の苦労が軽減されます。

お墓についても、永代供養や納骨堂など後継ぎのいらないお墓や散骨など、様々な形があります。代々のお墓がない場合や、あっても入りたくない場合などは、事前に家族としっかりと話し合って準備しておきましょう。

まとめ

効果的に終活を行うために、エンディングノートや遺言書を活用するのは重要です。しかし、エンディングノートや遺言書を「書く」ことが目的になってほしくないと思います。

何よりも、終活をすることで得てほしいのは、「生きがい」や「目標」です。人生100年と呼ばれるこの時代、過去を振り返り、大切な家族や友人と残りの人生をどう充実して過ごすのかを考えるきっかけとしていただきたいと思います。

渡邊 裕介