3. ポートフォリオにおける金の理想的な割合
金をポートフォリオに組み込む際、どの程度の割合を目安にすればよいのかを確認していきます。
3.1 資産の5%〜10%程度が一つの目安
World Gold Councilが公表している日本の投資家向けの試算では、伝統的資産(株式・債券など)のみで運用する場合、保守的な投資家で4.9%、積極的な投資家で8.7%、標準的な投資家では2.9%〜9.4%のレンジが目安とされています。
株式や不動産などのオルタナティブ資産を含めて考える場合は、2.1%〜6.8%とやや低めのレンジになります。
金は株式や債券との値動きの連動性が低いとされており、リターンそのものの魅力だけでなく、資産全体の値動きを安定させる分散効果を目的に組み入れる考え方が基本になります。
ポートフォリオにおける金の配分の目安3/4
出所:World Gold Council「日本の投資家にとっての金の最適な配分」をもとにLIMO編集部作成
3.2 iDeCoや企業型DCでも金に投資できる場合がある
金への投資は、新NISAの成長投資枠や特定口座だけでなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DC(企業型確定拠出年金)でも選択できる場合があります。
例えば、SBI証券のiDeCoでは、コモディティ区分の「三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド)」が商品ラインナップに含まれています。
ただし、どのような金関連ファンドを選べるかは、加入している運営管理機関(証券会社等)のラインナップによって異なるため、必ずしもすべての制度・金融機関で選べるわけではない点には注意が必要です。
iDeCo・企業型DCでの金(コモディティ)投資の位置づけ4/4
出所:SBI証券「iDeCo(個人型確定拠出年金)商品ラインナップ」をもとにLIMO編集部作成
運営管理機関によって取り扱いの有無は異なるため、ご自身の制度で選択できるかどうかは、加入している金融機関のラインナップで確認してみてください。
大切なのは、NISA口座での金投資だけを見て割合を判断するのではなく、iDeCoや企業型DCを含めた資産全体の中で、金がどのくらいの割合を占めているかを把握することです。
拠出型年金も含めて資産配分を考えることで、無理なく分散投資を続けやすくなると感じています。
4. 調整局面こそ、冷静に資産を守る仕組みを作るチャンス
2026年の金価格は、1月の年初来高値から反落し、方向感の乏しい調整局面が続いています。
ただし、値下がりの背景には利下げ観測の後退やドル高、投機筋の持ち高調整といった要因があり、金という資産そのものの価値が失われたわけではありません。
一括投資でタイミングを当てにいくのではなく、時間分散で淡々と買い増しを続け、資産の5%〜10%程度を目安に、iDeCoや企業型DCも含めた資産全体でポートフォリオを考えることが、調整局面との無理のない付き合い方といえるでしょう。
参考資料
和田 直子
