2025年末から2026年1月にかけて、金(ゴールド)の価格が急騰したというニュースを目にした人は多いのではないでしょうか。
そこから半年以上が経ち、価格は年初来高値から反落し、方向感の乏しい調整局面が続いています。
「もう金の上昇波は終わってしまったのだろうか」「今から始めるのは遅いのではないか」と、高値掴みを恐れて様子見を続けている人も少なくありません。
この記事では、2026年の金価格が値下がりした背景と、一括投資ではなく時間分散で金と付き合うメリット、ポートフォリオにおける金の配分の目安、iDeCoや企業型DCも含めた資産全体での考え方について解説します。
1. 「金急騰ニュース」から一転、なぜ値下がりしたのか
まずは、2026年に入ってからの金価格の値動きを振り返っておきます。
1.1 年初来高値から半年以上かけて調整局面へ
金は2026年1月29日に、1グラムあたり2万9815円の年初来高値をつけました。
中東情勢の緊迫化などを背景にした「有事の金」需要と、投機的な資金の流入が重なった結果とみられています。
その後は、急ピッチな上昇の反動や利下げ観測の後退、為替市場でのドル高の進行、証拠金引き上げによる投機筋の持ち高調整などが重なり、価格は段階的に下落しました。
2026年9月29日時点の価格は1グラムあたり2万3340円と、年初来高値から2割以上低い水準で推移しています。
2026年の金価格の値動き1/4
出所:田中貴金属工業「金価格推移」をもとにLIMO編集部作成(2026年9月29日時点)
1.2 「上昇一辺倒」ではなく、行きつ戻りつの調整局面
8月には地政学リスクの再燃などを受けて2万4000円台〜2万6000円台まで一時的に回復する場面もありました。
このように、値動きは一方向ではなく、上がったり下がったりを繰り返しながら調整が続いているのが実情です。
短期的な値動きに一喜一憂するよりも、なぜ上下しているのかという背景を理解したうえで、今後の付き合い方を考えることが重要です。
2. 一括投資ではなく「時間分散」で金と付き合うメリット
調整局面にある今だからこそ、購入のタイミングそのものよりも、買い方の工夫が重要になってきます。
2.1 「今が底かどうか」を当てにいくリスク
価格が下がった今のうちにまとめて買っておきたいと考える人もいますが、その後さらに下落する可能性もゼロではありません。
一括投資は、購入した時点の価格がそのまま平均取得単価になるため、その後に価格が下がると含み損を抱えやすくなります。
2.2 時間分散(ドルコスト平均法)なら価格を当てにいかなくてよい
一定の金額を、決まったタイミングで継続的に購入していく「時間分散(ドルコスト平均法)」であれば、購入時期を分散させることで平均取得単価を平準化できます。
価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く購入することになるため、「今が底かどうか」を見極める必要がありません。
調整局面が続く中でも、淡々と買い増しを継続しやすいという心理面でのメリットもあります。
一括投資と時間分散(ドルコスト平均法)の違い2/4
出所:LIMO編集部作成
投機的な短期売買で値上がり益を狙うのではなく、ポートフォリオ全体のリスクヘッジとして金を位置づけるのであれば、時間分散による積立との相性がよいといえます。