2. 差は129万4000円、うちボーナスが41万5600円
最も高い東京都と最も低い高知県を並べると、差がどこで生まれているのかが見えてきます。
2.1 月収の差が12か月積み重なる
東京都の月収は48万6900円、高知県は41万3700円です。差は月7万3200円で、12か月分では87万8400円になります。
年収の差129万4000円のうち、ボーナスの差は41万5600円です。月収の側で開いた差が12か月積み重なる分のほうが大きいことが分かります。
2.2 地域手当が月収の差をつくっている
東京都の地域手当は月7万300円で、給料33万9600円に対して大きな比重を占めています。高知県は月1200円です。
地域手当は民間賃金の水準を給与に反映させるための手当で、勤務地によって支給割合が変わります。都市部の月収が高く出る背景にはこの手当があります。
3. この数字を読むときに前提をそろえる
一覧の数字をそのまま自分の年収と重ねる前に、いくつか押さえておきたい前提があります。
3.1 全職種の平均には教育公務員や警察職も入る
この調査の全職種には、一般行政職だけでなく教育公務員や警察職も含まれます。職員数の多い職種の水準に引かれるため、一般行政職だけを取り出すと数字は変わります。
たとえば東京都の一般行政職の給料月額は32万5800円で、全職種の33万9600円より低い水準です。
3.2 ボーナスと月収では分母が違う
給料と諸手当の月額は職員1人当たりの平均ですが、期末手当と勤勉手当は支給職員1人当たりの平均年額です。
分母がそろっていないため、ここでの年収はあくまで試算として見ることになります。寒冷地手当は職員の勤務地が限られるため、この試算には含めていません。
3.3 調査時点は2025年4月1日現在
この調査は令和7年4月1日(2025年4月1日)現在の実態です。令和8年8月7日の人事院勧告による国家公務員の改定は、この数字には反映されていません。
地方公務員の給与は各団体の条例で定まるため、改定後の水準は勤務先の団体が公表する給与条例と人事委員会勧告で確かめられます。
4. まとめにかえて
都道府県職員の年収を月収の12か月分とボーナスから試算すると、最も高い東京都で787万8700円、最も低い高知県で658万4700円となり、129万4000円の開きがありました。
差の内訳を見ると、ボーナスの差41万5600円より月収の差が積み重なる分のほうが大きく、その月収の差には地域手当が関わっています。
公務員の年収という数字を目にしたときは、全職種か一般行政職か、そしていつ時点の調査かを確かめてみると、実態に近い形で受け取れます。
参考資料
LIMO編集部年収解説班