3. もともとの食費はいくらか
入院中の食事代を考える前に、ふだんの家計で食費がどれくらいを占めているかを見ておきます。
3.1 10の費目のうち食料が最大
LIMOの記事「【75歳以上】夫婦の生活費・年金の実態!後期高齢者医療制度の負担割合と高額療養費制度の活用法」から、75歳以上の無職夫婦世帯の消費支出を引用します。
- 食料: 8万33円
- 住居: 1万6257円
- 光熱・水道: 2万4312円
- 家具・家事用品: 1万547円
- 被服及び履物: 5142円
- 保健医療: 1万7213円
- 交通・通信: 2万6294円
- 教育: 142円
- 教養娯楽: 2万2322円
- その他の消費支出: 4万6198円
出所:LIMO「【75歳以上】夫婦の生活費・年金の実態!後期高齢者医療制度の負担割合と高額療養費制度の活用法」
消費支出24万8460円のうち、食料が8万33円で最も大きい費目です。2人分なので、1人あたり月4万円ほどになります。
3.2 入院すると二重にはならない
入院している間の食事代は標準負担額として別に発生しますが、その分は家庭での食費が減ります。増えるのは差額の部分です。
一方、保健医療の費目はもともと月1万7213円あります。ここに入院時の負担が上乗せされる形になります。
4. 入院が決まったら確かめること
まず、自分の区分です。住民税が非課税かどうかで1食あたりが変わります。
次に、認定証の申請です。窓口で出さないと軽減されません。
そして、食事代は高額療養費の対象外です。医療費の上限とは別に積み上がります。
5. まとめにかえて
入院中の食事代は、患者が標準負担額を支払う形です。一般の方は令和7年4月から1食510円で、令和8年6月からは550円になります。1日の標準負担額は3食に相当する額が限度です。
住民税非課税世帯は240円から270円へ、入院日数が90日を超えている場合は190円から220円へ、非課税で所得が一定基準に満たない70歳以上は110円から130円へと、いずれも区分ごとに定められています。軽減を受けるには認定証の申請が必要です。
食事療養費の自己負担額は高額療養費の対象から除外されます。75歳以上の無職夫婦世帯では、ふだんの消費支出24万8460円のうち食料が8万33円と最大の費目です。入院中はここに医療費とは別の負担が加わります。
参考資料
- 全国健康保険協会「入院時食事療養費・入院時生活療養費・保険外併用療養費・訪問看護療養費」
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- LIMO「【75歳以上】夫婦の生活費・年金の実態!後期高齢者医療制度の負担割合と高額療養費制度の活用法」
LIMO編集部社会保障解説班