3. 2026年9月募集分の個人向け国債は固定5年が年2.24%で募集されている
発行額の表では、2026年10月発行分の欄に利率だけが入り、発行額はまだ空欄になっています。
これは9月に募集されている回号で、募集が終わるまで発行額が確定しないためです。
3.1 固定5年2.24%・固定3年1.96%・変動10年1.95%
財務省が令和8年9月9日現在として公表した募集中の発行条件によると、9月募集分の表面利率は固定5年が年2.24%、固定3年が年1.96%、変動10年が年1.95%です。
国債の利子は受取時に20.315%分の税金が差し引かれるため、税引後の利率は固定5年が年1.7849440%、固定3年が年1.5618260%、変動10年が年1.5538575%となります。
3.2 9月募集分の締切は9月30日
9月募集分の募集期間は2026年9月3日から9月30日までで、発行日は10月15日です。
その次の10月募集分は10月8日から10月30日までの募集で、表面利率は10月7日に発表される予定とされています。
4. 発行額の多さは、どのタイプを選ぶかの決め手にはならない
元銀行員として資産運用のご相談を受けてきた立場からみると、発行額の多さは商品の向き不向きとは別の話です。
4.1 固定5年が多いのは、利率が高いタイプだから
9月発行分で固定5年が5997億円と最も多かった背景には、3タイプのなかで固定5年の利率が最も高いという事情があります。
固定タイプは発行した時点で満期までの運用結果が分かるという特徴があり、財務省もその点を商品概要で説明しています。
一方で、その後さらに金利が上がっても受け取る利率は変わりません。
4.2 変動10年は半年ごとに適用利率が変わる
変動10年の適用利率は「基準金利×0.66」という算式で半年ごとに見直されます。
実勢金利が上がれば受け取る利子が増えることもある一方、下がれば減ります。
3タイプとも金利の下限は年0.05%で、実勢金利が低下した場合もこの水準が保証されます。
4.3 中途換金は発行後1年を過ぎてから
個人向け国債は、発行後1年経過すればいつでも国の買取による中途換金ができ、償還金額は額面金額100円につき100円で中途換金時も変わりません。
中途換金時には、直前2回分の各利子(税引前)相当額に0.79685を掛けた額が差し引かれます。
発行後1年間は原則として中途換金ができませんが、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けた場合、または保有者本人が亡くなった場合には、この期間にかかわらず中途換金できる特例があります。
5. まとめにかえて
個人向け国債の2026年9月発行分は1兆729億円で、2026年で最も多い月となりました。
8月発行分の1兆177億円と合わせて、2026年に1兆円を超えたのはこの2か月です。
同じ時期に利率も上がっており、固定5年は1月発行分の年1.35%から9月発行分の年2.06%になりました。
発行額は多くの方が選んでいることを示す数字なので、ご自身の資金の使う時期と合わせて考えていきましょう。
参考資料
和田 直子