就職氷河期世代を対象とした国家公務員の中途採用試験は、令和8年度から令和10年度までの3年間にわたって実施されます。

このうち令和8年度分の試験は、すでに申込みが締め切られ、2026年9月6日には第1次試験も終了しました。

本記事では、令和8年度試験のこれまでの経過と今後のスケジュール、試験区分ごとの職務内容や採用予定数、申込状況を確認したうえで、令和9年度・令和10年度の試験にチャレンジしたい人が今のうちに準備しておきたいポイントを整理します。

1. 就職氷河期世代を対象とした国家公務員の中途採用とは

今回の中途採用試験は、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った「就職氷河期世代」の活躍の場を広げることを目的に、政府全体で取り組んでいる採用施策のひとつです。

1.1 対象となる「就職氷河期世代」とは

令和8年度試験では、1966年4月2日から1986年4月1日までに生まれた人が対象とされています。国籍要件や国家公務員法の規定など、その他の受験資格を満たすことも必要です。

1.2 令和8〜10年度の3年間、政府全体で継続的に実施

この採用の枠組みは、令和8年4月22日の人事管理運営協議会幹事会申合せにより決定されました。方針では、次のように述べられています。

「就職氷河期世代の方々の活躍の場を広げることが本旨であることを踏まえ、取り組むことが必要である。また、この世代は、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代であり」

出所:内閣官房「就職氷河期世代を対象とした国家公務員の中途採用に関する採用方針(令和8年4月22日)」

この方針のもと、政府全体で毎年150人以上の採用を目指すこととされており、令和8年度から令和10年度までの3年間、継続的に試験が実施される計画です。

2. 令和8年度試験のスケジュール|第1次試験はすでに終了

令和8年度試験は、すでに申込みの受付が終わり、第1次試験も実施済みです。ここまでの経過と、これから予定されている日程を確認します。

2.1 申込みから第1次試験までの流れ(実施済み)

令和8年度試験の申込受付期間は2026年5月27日から6月5日まででした。第1次試験は2026年9月6日に実施され、正答番号は9月7日から9月14日まで公表されています。

2.2 これからの日程|第2次試験・最終合格発表・採用

第1次試験の合格発表は2026年10月16日に予定されています。第2次試験は2026年10月29日から11月11日までの期間で実施される見込みです。最終的な合格発表は2026年11月18日、採用日は2026年12月以降とされています。

令和8年度国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)のスケジュール1/2

令和8年度国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)のスケジュール

LIMO編集部作成

このように、令和8年度試験はすでに申込みと第1次試験の段階を終え、今後は第2次試験や最終合格発表を待つ段階に入っています。今から令和8年度試験に申し込むことはできませんが、令和9年度以降の試験に向けて、今のうちから流れを把握しておくことができます。

3. 試験の区分・職務内容・採用予定数

令和8年度試験には「事務」「技術」「刑務官」の3つの区分があり、採用予定数はあわせて179人です。区分ごとに職務内容や採用予定数が異なります。

3.1 事務(氷河期)区分|採用予定数131人

事務区分は、各官署において一般の行政事務に従事する係員の採用試験です。3区分のうち採用予定数がもっとも多く、131人が予定されています。

3.2 技術(氷河期)区分|採用予定数32人

技術区分は、各官署において情報技術関連業務や、河川・道路・施設・工作物・庁舎などの整備・管理等の技術的な知識を活用する業務に従事します。採用予定数は32人です。

3.3 刑務官(氷河期)区分|採用予定数16人

刑務官区分は、刑務所、少年刑務所または拘置所に勤務し、被収容者に対する日常生活の指導や職業訓練指導、悩みごとに対する指導などを行うとともに、刑務所等の保安警備にあたる職務です。採用予定数は16人となっています。

試験区分別の採用予定数(令和8年度)2/2

試験区分別の採用予定数(令和8年度)

LIMO編集部作成

採用予定機関や具体的な勤務地は区分・地域ごとに細かく分かれているため、実際に受験を検討する際は、人事院のホームページで最新の採用予定機関一覧を確認することが基本になります。

和田直子
就職氷河期世代を対象とした試験は、生年月日による年齢要件が細かく定められている点に注意が必要です。令和8年度試験の「1966年4月2日〜1986年4月1日生まれ」という条件は今回のものであり、令和9年度・令和10年度の受験案内では対象となる生年月日の範囲が変わる可能性があります。

今年度の受験を見送った人も、来年度以降の受験案内が公表されたタイミングで、自分がその年度の対象年齢にあてはまるかをあらためて確認しておくとよいでしょう。

4. 令和8年度試験の申込状況|申込者数は5116人

人事院は2026年7月29日、令和8年度試験の申込状況を公表しました。それによると、申込者数は次のようになっています。

「今年度の申込者数は5,116人と前回(2024年度)に比べ1,207人(30.9%)の増加となりました。」

出所:人事院「2026年度国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)の申込状況について」

今回の申込者数5116人は、前回(2024年度)の試験に比べて1207人、率にして30.9%の増加となりました。令和8〜10年度の3年計画のスタートとなる今回は、前回を大きく上回る関心が集まったことがうかがえます。

5. 令和9年度・令和10年度に向けて、今のうちにできる準備

令和8年度試験の申込みはすでに締め切られていますが、この中途採用は令和10年度まで続く3年計画です。来年度以降の受験を考えている人は、今のうちから準備を進めておくとよいでしょう。

5.1 受験資格を早めに確認しておく

就職氷河期世代の対象となる生年月日は年度ごとに見直される可能性があるため、令和9年度の受験案内が公表された際には、自分がその年度の対象範囲にあてはまるかをあらためて確認することが大切です。

5.2 試験区分・職務内容を踏まえて志望区分を検討しておく

今回の令和8年度試験では「事務」「技術」「刑務官」の3区分が設けられました。区分によって職務内容や採用予定数、採用予定機関が異なるため、来年度以降の受験案内が公表される前に、それぞれの職務内容を確認し、自分の希望や適性に合う区分を検討しておくと、申込みの準備をスムーズに進めやすくなります。

5.3 申込みのスケジュールを見込んで準備しておく

令和8年度試験の申込受付期間は5月下旬から6月上旬までの短い期間でした。来年度以降も同時期に実施される可能性があるため、申込みに必要な書類の準備などは早めに取りかかっておくと安心です。

6. まとめ

就職氷河期世代を対象とした国家公務員の中途採用試験は、令和8年度から令和10年度までの3年計画で実施されています。

令和8年度試験は、すでに申込みと第1次試験を終え、今後は第2次試験や最終合格発表を待つ段階です。申込者数は5116人となり、前回(2024年度)に比べて1207人、30.9%の増加となりました。

試験区分は「事務」「技術」「刑務官」の3つで、採用予定数はあわせて179人です。令和8年度の試験にすでに申し込みそびれてしまった人も、この採用は令和10年度まで続く計画のため、令和9年度・令和10年度の受験案内が公表されるタイミングを見据えて、今のうちから準備を進めておくとよいでしょう。

参考資料

和田 直子