来月、10月は昇進や異動、転勤など、社内の環境が変わりやすい時期です。周囲の昇進や異動などを見て、自身のキャリアを考える方も多いのではないでしょうか。
キャリアでいうと、マネジメントかスペシャリストか迷う中で、管理職を希望する方もいるもの。今回は中間管理職の中でも「部長」に視点をあて、中でも男性の平均的な賃金を確認します。
部長級の男性の賃金は、月64万2400円。厚生労働省が2026年3月に公表した「令和7年賃金構造基本統計調査」の数字で、令和7年6月分の所定内給与額です。残業代と賞与は入っていません。
ただし、この金額の人が多いわけではありません。同じ調査には、部長級の男性83万5390人が、どの金額帯に何人いるかを金額別に分けた表がありますので、詳しく賃金をみていきます。
1. 【部長の賃金一覧表】平均と中央値はいくら?男性の部長は83万5390人
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の役職別第3表には、所定内給与額の分布特性値が載っています。部長級の男性でみると、真ん中にあたる中央値は58万8200円でした。平均の64万2400円とは5万4200円の差があります。
下から4分の1にあたる第1四分位は47万2200円、上から4分の1にあたる第3四分位は74万4100円。下から10分の1は38万3500円で、上から10分の1は93万8900円です。
平均が中央値より高いのは、上に長く伸びた分布に引っ張られるためです。金額の高い人が平均を押し上げるので、平均だけを見ると、自分の位置は実際より下に見えます。
下から10分の1の38万3500円と、上から10分の1の93万8900円のあいだには55万5400円の開きがあります。同じ部長級という役職名でも、月の所定内給与額でこれだけ幅があるということです。
なお、部長級を男女あわせてみると93万1330人で、賃金は月63万5800円でした。以下は男性の83万5390人についての数字です。
2. 【部長の賃金一覧表】金額帯別の人数とは
役職別第3表は、所定内給与額を26の階級に分けて人数を載せています。部長級の男性83万5390人の内訳は次のとおりです。
部長級の男性83万5390人を、26の金額帯すべてで並べる(2025年6月・所定内給与額)1/2
出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」役職別第3表(政府統計の総合窓口e-Stat)をもとにLIMO編集部作成
2.1 【部長の賃金一覧表】
- 10万円未満 0人
- 10万〜12万円 0人
- 12万〜14万円 120人
- 14万〜16万円 290人
- 16万〜18万円 380人
- 18万〜20万円 990人
- 20万〜22万円 1870人
- 22万〜24万円 2300人
- 24万〜26万円 3810人
- 26万〜28万円 4710人
- 28万〜30万円 7710人
- 30万〜32万円 9460人
- 32万〜34万円 1万2810人
- 34万〜36万円 1万4680人
- 36万〜38万円 2万310人
- 38万〜40万円 2万1870人
- 40万〜45万円 6万9170人
- 45万〜50万円 8万1770人
- 50万〜55万円 9万8220人
- 55万〜60万円 8万5010人
- 60万〜70万円 14万5280人
- 70万〜80万円 9万5900人
- 80万〜90万円 6万830人
- 90万〜100万円 3万5860人
- 100万〜120万円 3万4670人
- 120万円以上 2万7340人
いちばん人数が多いのは60万〜70万円で、14万5280人。全体の17.39%にあたります。次が50万〜55万円の9万8220人、その次が70万〜80万円の9万5900人でした。
ただし階級の幅は一定ではありません。40万円未満は2万円刻み、40万〜60万円は5万円刻み、60万〜100万円は10万円刻みです。幅の広い階級ほど人数が集まりやすいので、棒の長さをそのまま「その金額帯に人が多い」とは読めません。
範囲で区切ると40万円未満が10万1310人で12.13%、60万円以上が39万9880人で47.87%。残る40万〜60万円が33万4170人で40.00%です。
なお、中央値の58万8200円は、60万円のすぐ手前にありました。
賃金として載っているのは所定内給与額です。残業や休日出勤の分、賞与は含みません。手取りでもなく、税や社会保険料を引く前の金額です。
26の金額帯に分ける表と、年代で分ける表は別の表で、どちらも同じ調査のものです。調査の対象は、雇用期間の定めのない一般労働者です。
ここまでは金額帯で分けた話でした。次のページでは、同じ調査の別の表を開いて、年代ごとにいくらかを見ていきます。
