年金の振込額を見て、住民税が引かれていることに気づく方がいます。

総務省によると、65歳以上の公的年金受給者で個人住民税を納税する義務がある方については、平成21年10月から個人住民税の公的年金からの引き落とし(特別徴収)が始まっています。

この記事では年金天引きの対象と対象外を確認したうえで、年金収入だけの世帯が住民税非課税でいられる目安を見ていきます。

1. 【住民税】年金からの天引きは「4月1日現在65歳以上」から

年金からの特別徴収は、納める人が選べる仕組みではありません。要件に当てはまると自動的に始まります。

1.1 対象は4月1日現在65歳以上で納税義務のある方

総務省によると、引き落とし(特別徴収)の対象となるのは「4月1日現在65歳以上の公的年金受給者で、前年中の年金所得に係る個人住民税の納税義務のある方」です。

基準日が4月1日なので、年度の途中で65歳になっても、その年度からすぐに始まるわけではないということです。

対象は4月1日現在65歳以上。介護保険料が天引きされていない方などは対象外1/2

個人住民税の公的年金からの特別徴収の対象者と対象外になる場合、対象となる年金の種類を示した図

出所:総務省「公的年金からの特別徴収」をもとにLIMO編集部作成

1.2 対象にならない場合もある

65歳以上でも、対象から外れる場合が示されています。

総務省は「介護保険料が年金から引き落とし(特別徴収)されていない方」「引き落とし(特別徴収)される個人住民税額が、老齢基礎年金の額を超える方」の2つを挙げ、これらなどは対象とはならないとしています。

つまり介護保険料の天引きが先にあって、そこに住民税が乗るという順序になっています。

1.3 通知は毎年6月、開始は平成21年10月から

いつ知らされるのかも決まっています。

対象となる方には、毎年6月に市区町村から送付する税額決定・納税通知書で、引き落とし(特別徴収)される税額等が知らされます。

制度そのものは平成21年10月から、一部の市区町村を除いて始まりました。それ以前は、公的年金を受給していて個人住民税の納税義務のある方は、年4回、役所・役場や金融機関などの窓口で納めていました。

総務省は、この変更により公的年金を受給されている方の納税の手間が省かれるとともに、市区町村においても事務の効率化が図られることが見込まれるとしています。

1.4 天引きされるのは年金所得から計算した分だけ

天引きの対象になる住民税の範囲も決まっています。

引き落とされるのは、前年中の年金所得の金額から計算した個人住民税額です。給与所得や事業所得などの金額から計算した個人住民税額は、これまで通り別途納めることになります。

また対象となる年金は、老齢基礎年金または昭和60年以前の制度による老齢年金、退職年金等です。障害年金及び遺族年金などの非課税の年金からは、個人住民税の引き落としは行われません。

1.5 新たな税負担が生じるわけではない

手取りが減るように見えるため、負担が増えたと感じることがあります。

総務省は、この仕組みは納税義務のある年金受給者が支払うべき個人住民税を年金保険者が年金から引き落とし、市区町村に納めるよう納税方法を変更するものであり、これにより新たな税負担が生じるものではないとしています。

それまで年4回、役所・役場や金融機関などの窓口で納めていたものが、年金からの引き落としに変わったということです。

引き落とされる税額や引き落としの対象となる年金は、毎年6月に市区町村から送付される税額決定・納税通知書に記載されています。自分の場合の扱いは、この通知書か市区町村の窓口でご確認ください。

なお、年金収入のみの世帯の非課税ラインや、非課税かどうかの確認方法に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

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