3. 遺族年金失権届は10日以内に出す
失権したときの手続きにも期限があります。
3.1 遺族年金失権届を出す
日本年金機構は、失権の事由に該当した日から、遺族基礎年金については14日以内に、遺族厚生年金は10日以内に「遺族年金失権届」の提出が必要としています。
同じ遺族年金でも、基礎と厚生で期限が4日違います。両方を受け取っている場合は短いほうに合わせて動くことになります。
3.2 届出が要らない事由もある
すべての事由で届出が必要なわけではありません。子が18歳になった年度の3月31日に到達したときなど、年齢による失権については「遺族年金失権届」の提出は不要とされています。
機構の側で年齢が把握できるためです。結婚や養子縁組のように機構が知り得ない事実は、こちらから届け出る必要があります。
3.3 遅れると受け取り過ぎた分を返す
子の加算額の対象者が該当した場合は「加算額・加給年金額対象者不該当届」を出します。日本年金機構によると、この届出がされないと加算額を受け取り過ぎて、後でお返しいただくことになります。
気づかずに受け取り続けると、あとでまとめて返す話になります。
4. 子の加算が止まる事由は6つ
子の側の事由も押さえておきます。
4.1 結婚や養子縁組のほかに生計維持もある
日本年金機構によると、加算金額の対象者となっている子が、亡くなったとき、結婚したとき(内縁関係を含む)、離縁したとき、年金を受けている方により生計を維持されなくなったとき、養子縁組したとき、障害の状態である子が18歳到達年度の末日以降に障害の状態でなくなったときに、受けている年金額が変更されます。
「生計を維持されなくなったとき」が入っているのが見落としやすい点です。同居していなくても生計維持が続いていれば対象のままですが、その関係が切れると加算が外れます。
4.2 年齢による変更は届出が不要
子が18歳到達年度の末日を経過したとき、または障害の状態にある子が20歳になったときも年金額は変更されますが、届出は必要ないとされています。
この場合は放っておいても額が直りますので、返還の心配はありません。
5. 遺族年金で確かめておきたい3つのこと
自分の場合に当てはめるための手立てをまとめます。
5.1 養子縁組の相手が誰かを確認する
失権するのは直系血族または直系姻族以外の方の養子になったときです。相手が親や祖父母、配偶者の親などにあたるかどうかで結論が変わりますので、続柄を先に確かめてください。
5.2 30歳未満で子がいない場合は5年の起算日を見る
夫の死亡当時30歳未満の子のない妻は、遺族厚生年金を受け取る権利を得てから5年で失権します。権利が発生した日を通知書で確認しておくと、いつまで受け取れるかが分かります。
5.3 迷ったら届出の前に相談する
届出の提出先は年金事務所または街角の年金相談センターです。遺族基礎年金のみを受けている場合は市区町村役場でも提出できます。
自分が失権に当たるかどうかの判断が難しいときは、期限が短いので早めに相談してください。
6. 遺族年金は結婚したら自分から届け出る
遺族年金は、受給権者本人が亡くなったとき、結婚したとき(内縁関係を含む)、直系血族または直系姻族以外の方の養子となったときに権利がなくなります。直系血族または直系姻族の養子になった場合は含まれません。
止まる額は遺族基礎年金が年84万7300円、子の加算額が1人目と2人目で各24万3800円、中高齢寡婦加算が年63万5500円です。子2人なら基本額と加算額で年133万4900円になります。
届出は遺族厚生年金が10日以内、遺族基礎年金が14日以内です。遅れると受け取り過ぎた分を返すことになりますので、事由に該当したら早めに動きましょう。