3. 高齢者世帯の平均所得は336万1000円

世帯全体でいくらになっているのかも見ておきます。

3.1 全世帯との差は239万1000円

厚生労働省の2025年国民生活基礎調査によると、2024年の1世帯当たり平均所得金額は、高齢者世帯が336万1000円、全世帯が575万2000円です。

差は239万1000円になります。

3.2 世帯の額であって1人あたりではない

336万1000円は1世帯当たりの額です。夫婦2人の世帯も1人の世帯も同じ「1世帯」として集計されています。

前のページの年金額は1人が受け取る額ですので、そのまま引き算や比較はできません。

4. 所得の61.3%が公的年金・恩給

高齢者世帯の所得が何でできているのかも確認します。

4.1 残りは稼働所得と財産所得など

同じ調査によると、高齢者世帯の所得の構成割合は、稼働所得25.9%、公的年金・恩給61.3%、財産所得5.8%、年金以外の社会保障給付金0.5%、仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得6.5%です。

公的年金・恩給が6割を超え、次に多いのが働いて得ている稼働所得です。

4.2 全世帯とは構成が逆になる

全世帯の構成割合は、稼働所得74.1%、公的年金・恩給19.4%です。高齢者世帯とはちょうど逆の形になっています。

高齢者世帯でも稼働所得が4分の1を占めている点は、あわせて見ておきたいところです。

4.3 稼働所得の大半は雇用者所得

高齢者世帯の稼働所得25.9%のうち、雇用者所得は21.4%です。自営業などではなく、雇われて働いて得ている収入が中心になります。

前のページで見た年金額は、こうした収入がある世帯もない世帯もまとめた平均です。年金だけで暮らす世帯が41.3%あるということは、残りの世帯ではこの稼働所得などが加わっているということになります。

5. 確かめておきたい3つのこと

自分の場合に当てはめるための手立てをまとめます。

5.1 ねんきん定期便で見込額を確かめる

年代別の平均はあくまで全体の数字です。自分がいくら受け取れるかは、ねんきん定期便やねんきんネットで確認できます。

5.2 年金以外の収入があるかを数える

総所得に占める年金の割合が100%という世帯は41.3%で、残りの世帯には別の収入があります。働いて得る収入、家賃や利子などの財産所得、企業年金や個人年金を書き出しておくと、自分がどのあたりに来るかが見えてきます。

5.3 世帯の単位で足してみる

調査の数字は世帯単位です。夫婦であれば2人分の年金を足した額で比べると、公表されている数字と同じ土俵になります。

見込額の出し方が分からないときは、年金事務所や街角の年金相談センターで確認できます。

6. 4割の世帯は年金がすべて、6割には別の収入がある

厚生労働省の2025年国民生活基礎調査によると、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のうち、公的年金・恩給が総所得の100%という世帯は41.3%です。80%以上まで広げると58.4%になります。

受け取っている額は、厚生年金が65歳から69歳で月15万1753円(1年分182万1036円)、国民年金が月6万1240円(1年分73万4880円)です。

高齢者世帯の平均所得336万1000円のうち、公的年金・恩給は61.3%を占めています。残りの内訳を自分の場合に置き換えて考えてみてください。

参考資料

村岸 理美