65歳以上の無職世帯の貯蓄は平均2494万円で、前年から66万円減りました。

この「貯蓄」のなかに、積立型の保険を入れている人もいるでしょう。

満期保険金を受け取ったときは、保険料を誰が負担していたかによって所得税か贈与税の対象になります。一時金で受け取った場合は一時所得で、特別控除額50万円を差し引いた金額の2分の1が課税対象です。

この記事では、満期保険金にかかる税金と、65歳以上世帯の平均貯蓄額、2026年度の年金額、公的年金の平均月額について解説します。

1. 満期保険金は、誰が保険料を払ったかで税金が変わる

貯蓄のかわりに積立型の保険を使っている人もいます。

国税庁によると、生命保険契約の満期や解約により保険金を受け取った場合には、保険料の負担者、保険金受取人が誰であるかにより所得税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。

保険料の負担者と保険金受取人が同一人であれば所得税、別の人であれば贈与税です。同じ保険金でも、契約の形で税目が変わるということです。

1.1 一時金で受け取ると一時所得になる

所得税がかかる場合、受け取り方でさらに分かれます。

満期保険金等を一時金で受領した場合は一時所得になります。一時所得の金額は、その満期保険金等以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料または掛金の額を差し引き、さらに一時所得の特別控除額50万円を差し引いた金額です。

そして課税の対象になるのは、この金額をさらに2分の1にした金額とされています。増えた分がそのまま課税されるわけではありません。

満期保険金は、誰が保険料を払ったかで税金が変わる1/5

満期保険金は保険料の負担者と受取人が同一人なら所得税、別の人なら贈与税になることと、一時所得では特別控除50万円を引いた金額の2分の1が課税対象になることを示した図

出所:国税庁タックスアンサー「No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」をもとにLIMO編集部作成

1.2 5年以下の一時払養老保険などは源泉分離課税

例外もあります。

一時払養老保険等で保険期間等が5年以下のもの、および保険期間等が5年超で5年以内に解約されたものは源泉分離課税が適用され、源泉徴収だけで課税関係が終了すると案内されています。

また、満期保険金等を年金で受領した場合は、公的年金等以外の雑所得になります。雑所得の金額は、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料または掛金の額を差し引いた金額です。年金を受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます。

契約の形と受け取り方の組み合わせで扱いが変わるので、満期が近づいたら保険会社や税務署の相談窓口で確認してみてください。

なお、65歳以上世帯の貯蓄額や家計収支に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
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2. 平均2494万円、前年から66万円減った無職世帯の貯蓄

65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額の数字は、LIMOの記事「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」から引いて押さえておきます。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2025年(令和7年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯(二人以上の世帯)における平均貯蓄額は2494万円です。この平均貯蓄額は、2024年の2560万円から66万円(▲2.6%)減少し、6年ぶりにマイナスに転じました。内訳をみると、最も割合が大きいのは「定期性預貯金」で778万円、次いで「通貨性預貯金」が766万円、「有価証券」が510万円、「生命保険など」が426万円、「金融機関外」が13万円と続きます。

出所:LIMO「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」

3. 65歳以上世帯全体では平均2564万円、中央値1777万円

有職世帯を含めた65歳以上世帯の貯蓄額の数字も、LIMOの記事「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」から引いて押さえておきます。

有職世帯も含めた65歳以上の二人以上世帯では、平均貯蓄額は2564万円です。しかし、より実態に近いとされる中央値(貯蓄ゼロ世帯を除く)は1777万円となり、平均値と約790万円もの開きがあります。貯蓄額の分布をみると、2500万円以上の貯蓄を持つ世帯が全体の36.3%を占める一方で、300万円未満の世帯も14.9%存在します。一部の貯蓄額が非常に多い世帯が、全体の平均値を押し上げている構造が分かります。

出所:LIMO「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」

4. 夫婦のみの無職世帯、収入と支出の差はいくらか

65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支の数字は、LIMOの記事「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」から引いて押さえておきます。

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、実収入の合計が25万4395円(うち公的年金などの社会保障給付が22万8614円)、支出は消費支出26万3979円と非消費支出3万2850円を合わせて29万6829円。単純計算で毎月約4万2000円が不足し、この収支差が続くと1年間で約50万円、10年間で約500万円の不足となります。

出所:LIMO「【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説」