4. 申請は罹災証明書の取得から始まる。期限は基礎支援金13か月・加算支援金37か月

ここからは、支援金を受け取るまでの実務の流れを整理します。申請の窓口は、被災当時に住んでいた市町村です。

支援法の適用が公示されると、市町村が住宅の被害認定を行い、罹災証明書を交付します。この罹災証明書の被害区分が、支援金の金額を左右します。

申請は市町村で受け付けたあと、都道府県がとりまとめ、被災者生活再建支援法人が審査・支給する流れです。支給が決定すると、指定した口座に振り込まれます。

4.1 申請には罹災証明書などの書類が必要になる

申請時に必要になる主な書類は次のとおりです。

  • 支援金支給申請書
  • 罹災証明書
  • 住民票など世帯を確認できる書類
  • 預金通帳の写し
  • 加算支援金の申請では、住宅の建設・購入・補修・賃借の契約書など

解体世帯では、解体を確認できる書類が求められる場合もあります。必要書類の細かい扱いは市町村によって異なる場合があるため、申請前に窓口で確認しましょう。

※申請書にマイナンバーを記載することで、住民票や預金通帳の写しの提出を省略できる場合があります。

4.2 基礎支援金と加算支援金は同時に申請しなくてよい

申請期間は、基礎支援金が災害発生日から13か月以内、加算支援金が37か月以内です。

2つの支援金は同時に申請する必要はありません。まず基礎支援金を申請し、住宅の再建方法が決まってから加算支援金を申請できます。

再建方法を迷っている間に基礎支援金の期限が過ぎてしまわないよう、罹災証明書を受け取ったら早めに基礎支援金の申請を済ませておくと安心です。

※長期避難世帯として認定されている期間中は、加算支援金を申請できないなどの取り扱いがあります。該当する場合は市町村の窓口で確認してください。

5. 【注意したい点】支援金だけで住宅の再建費用はまかなえない

最大300万円という金額は生活再建の大きな支えになりますが、住宅を新築・購入する費用の全額をまかなえるものではありません。

なお、支援金は個人ではなく世帯を単位として支給されます。受け取れるのは1世帯につき1回分の額であり、家族の人数分を重ねて受け取れるものではない点にも注意しましょう。

また、法律の適用要件を満たさない規模の災害では、この支援金は支給されません。その場合でも、自治体が独自の支援制度を設けていることがあります。住宅に被害を受けたときは、お住まいの自治体の窓口で使える制度を確認しましょう。

災害時の公的支援には、このほかにも住宅の応急修理制度や災害復興住宅融資などがあります。被災者生活再建支援金とあわせて、利用できる制度がないかを確認することも大切です。

平時の備えとしては、火災保険や地震保険、共済の補償内容の確認も欠かせません。公的支援と自助の備えを組み合わせて、住まいの再建資金の全体像を描いておきましょう。

6. まとめにかえて

被災者生活再建支援金は、自然災害で住宅が全壊するなどの被害を受けた世帯に、基礎支援金と加算支援金をあわせて最大300万円が支給される国の制度です。

対象になるのは、10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村など、支援法が適用された災害の被災世帯です。金額は罹災証明書の被害区分と住宅の再建方法で決まり、世帯人数が1人の場合は4分の3の額になります。

申請期間は基礎支援金が災害発生日から13か月以内、加算支援金が37か月以内と定められています。万が一のときに慌てないよう、制度のしくみを平時から知っておきましょう。

参考資料

和田 直子