3. 移管された後も引き出せる
いちばん知っておきたいのはここです。
3.1 窓口は取引のあった金融機関
預金保険機構は、機構への移管後も休眠預金等活用法第7条に基づき、引き続き取引のあった金融機関で引き出しできるとしています。預けた先が窓口であることは変わりません。
旧預金者等は、機構から業務委託を受けた金融機関に対して、休眠預金等代替金の支払を請求することができます。代替金は、債権の元本額に利子相当額を加えた額です。元本が減るわけではありません。
3.2 問い合わせ先も金融機関
休眠預金等の有無や引き出し手続などの情報の提供は、同法第6条に基づき、取引のあった金融機関が対応します。まずは口座のある金融機関に問い合わせることになります。
制度や法律そのものについては金融庁、民間公益活動促進のための活用については内閣府が担当と整理されています。個別の口座の話は、金融機関が窓口です。
4. 対象となる金融機関は幅広い
どこに預けたお金が対象になるのかも押さえておきます。
4.1 銀行だけではない
対象となる金融機関は、銀行、信用金庫、労働金庫、信用協同組合、農業協同組合、漁業協同組合、水産加工業協同組合、農林中央金庫、商工組合中央金庫及びこれらの連合会です。外国銀行は除かれます。
預金保険機構は、これが預金保険制度の対象金融機関よりも幅広いと説明しています。農協や漁協に預けたものも対象に入るということです。
4.2 思い当たる口座を書き出す
学生時代にアルバイト先の指定で作った口座、引っ越し前に使っていた地方銀行の口座など、心当たりのある先を書き出してみるのが早道です。
相談の場でも、ご本人が忘れていた口座が家族の整理で出てきたという話はありました。金額の大小にかかわらず、どこに口座があるかを把握しておくと、後の手続きが楽になります。
5. 休眠預金等にしないためにできること
そもそも動かしておけば対象になりません。
5.1 届出住所とメールアドレスを見直す
金融庁は、通帳やキャッシュカードの所在、金融機関に届け出ている住所やメールアドレスに変更がないかを確認するよう呼びかけています。通知は届出住所に郵送されますので、住所が古いままだと届きません。
金融機関によっては、郵送に代わって電子メールで通知が行われることもあります。使っていないメールアドレスを登録したままにしていないかも、あわせて確認しておきたいところです。
5.2 使わない口座は整理する
使う予定のない口座は、解約して1つにまとめるほうが管理しやすくなります。残高を移せば異動になりますので、休眠預金等の対象からも外れます。
相続のときに口座が多いと、家族の手続きも増えます。元気なうちに整理しておくことは、ご自身のためだけの話ではありません。
6. まとめにかえて
2009年1月1日以降にあった取引から10年以上、その後の異動がない預金等は休眠預金等になります。普通預金だけでなく、定期預貯金や定期積金なども対象です。
最終異動日等から9年を経過し、元本額が1万円以上の預金等については、公告に先立って金融機関から通知が届きます。移管されると債権は消滅しますが、取引のあった金融機関で元本額に利子相当額を加えた代替金を請求できます。
まずは届出住所とメールアドレスを確認し、心当たりのある口座を書き出してみてください。個別の照会は、取引のあった金融機関が窓口になります。
参考資料
中本 智恵