年金生活者支援給付金の請求書(はがき型)は、毎年9月の第1営業日から順次送られます。2026年(令和8年)の第1営業日は9月1日(火)です。

日本年金機構によると、令和8年度の年金生活者支援給付金は給付基準額が前年度から3.2%引き上げられ、老齢年金生活者支援給付金は月「5620円」が基準になりました。

ただ、届いたはがきを出したあとで「10月になっても11月になっても振り込まれない」と感じる方がいます。これは手続きの遅れではなく、支払いの仕組みによるものです。

この記事では、9月に届く年金生活者支援給付金の請求書をいつまでに出せばよいのか、そして初回の振込がいつ・いくらになるのかを、一次資料をもとに確認します。

ココがポイント
  • 年金生活者支援給付金の請求書(はがき型)は毎年9月の第1営業日から順次送付され、2026年は9月1日が第1営業日にあたる
  • 令和8年度の給付基準額は前年度から3.2%引き上げられ、老齢年金生活者支援給付金は月5620円が基準になった
  • 給付金は偶数月の15日に、年金と同じ口座へ年金とは別に振り込まれ、直前の2か月分がまとめて支払われる

1. 「年金生活者支援給付金」9月1日から届くはがき型の請求書とは

年金生活者支援給付金は、年金を含めても所得が低い方の生活を支えるために、年金に上乗せして支給される給付金です。消費税率10%への引き上げ分を財源として、2019年10月から始まりました。

受け取るには請求の手続きが必要で、その入口になるのが9月に届くはがき型の請求書です。

1.1 対象になるのは基礎年金の受給者で、新たに要件を満たす人

日本年金機構は、基礎年金を受給している方のうち、所得の状況などから新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる方へ、毎年9月の第1営業日から順次はがき型の請求書を送っています。

老齢年金生活者支援給付金の要件は3つあります。65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること、同じ世帯の全員が市町村民税非課税であること、前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計が所得基準額以下であることです。

所得基準額は昭和31年4月2日以後に生まれた方が「80万9000円」、昭和31年4月1日以前に生まれた方が80万6700円です。これを少し超えた場合でも、10万円の幅に収まっていれば補足的老齢年金生活者支援給付金の対象になることがあります。

1.2 令和8年度の給付基準額は月5620円。前年度から3.2%引き上げられた

日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」によると、令和8年度は年金生活者支援給付金の給付基準額が3.2%引き上げられました。

老齢年金生活者支援給付金の額は、保険料納付済期間に応じて計算されます。5620円に納付済月数を掛け、480で割った額が基本で、保険料免除期間がある場合はこれに加算があります。

令和8年度の年金生活者支援給付金は、区分ごとに月額と所得の基準が決まっている1/2

令和8年度の年金生活者支援給付金の区分別の月額と所得の基準を示した表

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度 特設サイト」および日本年金機構の資料をもとにLIMO編集部作成

つまり、月5620円というのは保険料を480月納めた方の額であり、全員が同じ金額を受け取るわけではありません。

2. 年金生活者支援給付金は「10月分」から切り替わる。9月中に出すかどうかで初回の振込額が変わる

年金生活者支援給付金は1年ごとに前年の所得等で支給の判定を行い、その結果が10月分から翌年9月分までに反映されます。9月にはがきが届くのは、この切り替えに合わせているためです。

2.1 支給の対象は手続きした月の翌月分から

厚生労働省のよくある質問では、年金生活者支援給付金は原則として手続きした月の翌月分から支給の対象になると説明されています。

9月中に請求書を出せば令和8年10月分から、10月に入ってから出せば令和8年11月分からが対象です。1か月ずれるだけで、受け取れる月数がひと月分減ることになります。

2.2 初回の振込日は2026年12月15日になる

年金生活者支援給付金は偶数月の15日に、直前の2か月分がまとめて支払われます。10月分と11月分は12月の支払いにあたるため、9月中に手続きをした方の初回の振込は2026年12月15日(火)です。

10月に入ってから手続きをした場合も振込日は同じ12月15日ですが、対象は11月分だけになります。保険料を480月納めた方で比べると、初回に入る額は次のように変わります。

はがき型の請求書を9月中に出すか10月に出すかで、初回の振込額が変わる2/2

はがき型の請求書を9月中に提出した場合と10月に提出した場合の初回の振込額を比べた表

出所:日本年金機構および厚生労働省の資料をもとにLIMO編集部作成

なお、この試算は保険料納付済期間が480月で月5620円を受け取る場合のものです。認定の事務処理の状況によっては、初回の振込がこれより後になることもあります。

3. 年金生活者支援給付金の振込は偶数月の15日。年金とは別に、2か月分がまとめて入る

年金生活者支援給付金の支払いには、年金の振込とは違う特徴があります。ここを知らないままだと、入金を見落としてしまうことがあります。

3.1 年金と同じ口座に、年金とは別途支払われる

日本年金機構は、年金生活者支援給付金は原則として年6回に分けて支払われ、偶数月の15日に年金と同じ受取口座へ、年金とは別途支払うと説明しています。

同じ日に同じ口座へ入りますが、年金の振込と給付金の振込は別の入金として記録されます。15日が土日祝日のときは、その直前の金融機関の営業日に繰り上がります。

3.2 すでに受け取っている人は12月の支払いで金額が変わることもある

すでに年金生活者支援給付金を受け取っている方については、前年の所得情報にもとづく継続認定が行われます。

その結果で金額が変わる方には支給金額変更通知書、要件を満たさなくなった方には不該当通知書が送られます。令和7年度の場合は12月5日に通知書が送付され、12月支払い分(10月分・11月分)から変更後の額に切り替わりました。

中本 智恵
銀行の窓口にいた頃、通帳を持ってきて「思っていた金額と違う」と入金記録を一緒に確かめる場面がありました。年金生活者支援給付金は年金とは別の入金として記録されますので、通帳では2つの行に分かれて載ります。合計してから、思っていた額と比べてみてください。