4. 【住宅ローンシミュレーション】3000万円を35年で借りたら毎月の返済額はいくらになるのか
ここでは住宅ローンで3000万円を借り、金利年1パーセントの全期間固定・35年・元利均等返済で返した場合の毎月の返済額を試算します。ボーナス返済は使わない前提です。
元利均等返済は、毎月の返済額が最後まで一定になる返し方です。金額が変わらない分、返済額に占める利息と元金の割合が返済の進み方によって入れ替わっていきます。
4.1 【試算】借入3000万円・金利年1パーセント・35年の毎月返済額
- 借入額:3000万円
- 金利:年1パーセント(全期間固定)
- 返済期間:35年(420回)
- 返済方式:元利均等返済(ボーナス返済なし)
- 毎月の返済額:8万4686円
- 利息総額:556万8120円
- 総返済額:3556万8120円
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出所:LIMO編集部作成
毎月の返済額は8万4686円で、1年あたりでは101万6232円になります。420回を合計した総返済額は3556万8120円で、借りた3000万円との差である556万8120円が利息にあたります。元本に対して18.6パーセントです。
※この試算は、金利年1パーセントが完済まで続くことを前提に置いた仮定の数字です。実際の適用金利は借入先や商品、審査の結果によって変わります。保証料・事務手数料・団体信用生命保険料・登記費用などの諸費用と、購入後にかかる火災保険料や固定資産税は計算に入れていません。毎月の返済額は円未満を四捨五入しており、420回すべてを8万4686円として計算すると146円の払いすぎになるため、実際には最終回で端数が調整されます。調整の方法は金融機関によって異なります。
4.2 【返済の中身】同じ8万4686円でも利息と元金の割合は変わっていく
毎月の返済額は35年間ずっと同じですが、その中身は年ごとに変わります。1回目の返済では利息が2万5000円、元金にあてられるのは5万9686円です。残高が減れば利息も減るので、同じ8万4686円のうち元金にまわる分が少しずつ増えていきます。
年間の内訳を4つの時点で並べると次のようになります。年間の返済額はいずれも101万6232円で同じです。
- 1年目:利息29万6708円/元金71万9524円(年末残高2928万476円)
- 10年目:利息22万8977円/元金78万7255円(年末残高2247万619円)
- 20年目:利息14万6217円/元金87万15円(年末残高1414万9712円)
- 30年目:利息5万4757円/元金96万1475円(年末残高495万4070円)
1年目は返済額の29.2パーセントが利息ですが、30年目には5.4パーセントまで下がります。裏を返せば、返済の前半ほど利息の割合が大きく、残高は思ったほど減りません。10年返した時点の残高は2247万619円で、減った元金は752万9381円、借入額の4分の1にとどまります。
3000万円を35年で借りるという条件では、毎月8万4686円という金額を35年間続けられるかどうかが判断の起点になります。同じ借入額でも、金利や返済期間が変われば毎月の返済額も総返済額も変わります。
5. 【まとめにかえて】貯蓄の分布と返済額を並べて考える
30歳代・二人以上世帯の貯蓄は平均1096万円で中央値311万円、40歳代は平均1486万円で中央値500万円でした。どちらの世代も平均と中央値が大きく離れており、平均だけを基準にすると自分の位置を見誤ります。
一方で、住宅ローンで3000万円を金利年1パーセント・35年借りた場合の返済額は毎月8万4686円、35年の総額で3556万8120円でした。借入額が決まれば毎月の返済額は決まりますが、それを負担なく払い続けられるかどうかは、手元にどれだけ余力があるかで変わります。
借りられる額と無理なく返せる額は同じではありません。毎月の返済額と、手元に残しておきたい貯蓄額の両方を並べて、返済計画を考えていきましょう。
参考資料
- J-FLEC金融経済教育推進機構「2025年家計の金融行動に関する世論調査」
- 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済・元金均等返済」
- 【全世代(20~70歳代)比較】貯蓄額の平均・中央値はいくら?単身・二人以上世帯で比較すると見えた「お金がある人・ない人の差」 差が生まれる3つの要因を確認
中本 智恵