5. 【老齢年金生活者支援給付金】保険料27年(324月)分で受け取れるのは月3794円

同じ老齢年金生活者支援給付金でも、受け取る額は人によって違います。分かれ目になるのは、国民年金の保険料を何月分納めてきたかです。

ここで取り上げるのは、納付済期間が324月、年数にして27年間のケースです。基準額の月5620円は480月すべて納めた方の金額です。

5.1 納付324月の月額は3794円、年額では4万5528円

保険料を27年(324月)納めた場合の年金生活者支援給付金5/5

保険料を27年納めた場合の年金生活者支援給付金の月額と年額

出所:日本年金機構「令和8年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」を参考にLIMO編集部作成

  • 保険料納付済期間:324月(27年)
  • 月額:3794円
  • 年額:4万5528円
  • 満額(480月)の月5620円との差:月1826円
  • 20年間受け取った場合の累計:91万560円

※算出には給付基準額5620円を用い、納付済月数の480に対する割合を掛けています。円未満は四捨五入。免除期間分の上乗せは別計算になります。このケースでは5620円×324÷480=3794円という計算になります。

324月を納めた方の受取額は月3794円で、基準額との差は月1826円です。20年間受け取り続けた場合の累計は91万560円になります。

納付324月に対応する老齢基礎年金はおよそ57万1925円で、所得基準80万9000円の範囲に収まります。ただし老齢では、これに加えて65歳以上であることと、世帯全員が市町村民税非課税であることも要件になります。

5.2 336月なら月3934円。上積みは月140円

納付済期間を12月増やすと、給付金は月140円増えて3934円になります。年額では4万7208円、20年間の累計では94万4160円です。

324月から336月へ伸ばす手立ては、60歳以降に国民年金へ任意加入すること、そして納付猶予や学生納付特例を受けた期間を追納することです。任意加入は60歳から65歳までの間に使えます(受給資格期間を満たしていない場合は70歳まで)。追納できるのは承認された月の前10年以内の猶予・特例期間で、未納だった月については納付期限から2年以内が期限です。

なお、全額免除や4分の3免除、半額免除を受けた期間は、給付金では納付済期間よりも高い単価で計算されています。この期間を追納すると納付済期間へ移るため、老齢基礎年金は増えても給付金のほうは逆に下がることがあります。追納を検討する際は、この点も含めて確かめておく必要があります。

2026年度の国民年金保険料は月1万7920円ですので、12月分をまとめて納めると保険料はおよそ21万5000円かかりますが、給付金の伸びは年1680円です。この差だけを見れば、給付金で払い戻すには長い時間を要します。もっとも老齢基礎年金も年2万1182円ほど増える計算なので、二つを合わせれば10年前後で支払いに見合ってきます。

満額までは残り156月分です。自分の納付記録はねんきん定期便やねんきんネットで確認できます。未納や免除の期間が残っていないか、まず確かめてみてください。

6. 年金生活者支援給付金の請求は書類の返送で完了。基準額は月5620円

年金生活者支援給付金は老齢・障害・遺族の3種類に分かれ、支給要件も別々に置かれています。老齢は65歳以上・世帯全員の市町村民税非課税・前年の年金収入等80万9000円以下の3点、障害と遺族は前年の所得479万4000円以下です。

2026年度は前年度より+3.2%の増額改定となり、6月に支給される4月分から増額率が適用されます。月額は老齢の基準額が5620円、障害が1級7025円・2級5620円、遺族が5620円です。

請求の手続きは、書類への記入と返送だけで済みます。支給対象と判断されれば、日本年金機構から書類が届きます。書類が届かないまま気になるときは、年金事務所や、日本年金機構の「給付金専用ダイヤル」(ナビダイヤル 0570-05-4092、050から始まる電話からは03-5539-2216)で状況を確かめてみてください。

参考資料

安達 さやか