2. 万が一の時に見落とさないための3つの注意点

ここまで紹介した5つの給付金を実際に請求する際は、次の3点を意識しておきたいところです。

1つ目は、「死亡届」と「未支給年金の請求」は別の手続きだという点です。

マイナンバーが登録されていれば、年金受給権者の死亡届自体は原則不要になります。

しかし、それはあくまで死亡の届出が省略できるという話であり、未支給年金や遺族年金などの「請求」は別途行う必要があります。

2つ目は、申請期限(時効)です。

未支給年金・遺族年金・寡婦年金は原則5年ですが、死亡一時金は死亡日の翌日から2年と特に短くなっています。葬祭費・埋葬料(費)も2年ですが、葬祭費は「葬儀を行った日の翌日」、埋葬料は「死亡した日の翌日」が起算日です。給付ごとに期限と起算日が異なる点に注意してください。

3つ目は、過払い金の返還リスクです。

手続きが遅れて、亡くなった月の翌月以降の年金が口座に入金された場合、その分は後日返還する必要があります。

年金を受け取る口座を早めに把握し、必要な届出を速やかに行うことが、余計な手間を避けるポイントになります。

和田直子

実際に家族が亡くなった直後は、気持ちの整理がつかないまま、多くの手続きに追われることになります。まず優先すべきは、健康保険側の「埋葬料・葬祭費」の請求と、対象になりそうな場合の「死亡一時金」の請求です。これらは時効が2年と非常に短いため、後回しにしすぎないようにしましょう。

未支給年金や遺族年金、寡婦年金は請求期限が5年とやや長めですが、その分「まだ大丈夫」と思って放置してしまい、結果的に請求を忘れてしまうケースも見られます。特に死亡一時金や健康保険の給付は他の給付より期限が短いため、対象になりそうな場合は最優先で確認することをおすすめします。

また、死亡届を出せば自動的にすべての手続きが完了するわけではない、という点も強調しておきたいところです。マイナンバーが登録されていれば「年金受給権者死亡届」自体は省略できますが、未支給年金や遺族年金などの「請求」は別の手続きとして必要になります。この違いを理解していないと、「届出は済ませたのに、お金が振り込まれない」という状況に陥ってしまいます。

参考資料

和田 直子