食料品や光熱費の値上がりが続く中、「年金だけで暮らしていけるのか」という不安を感じる方も増えているのではないでしょうか。
実は、公的年金の額が少ない方には、それに上乗せして受け取れる「年金生活者支援給付金」という制度があります。
この記事では、対象になる条件や2026年度の給付額に加えて、「国民年金40年のうち20年間が全額免除だった場合、給付金はいくらになるのか」という具体的なケースを実際に計算してご紹介します。
免除期間がある人ほど給付金が増える場合があるという、意外な計算のしくみにも触れていきます。
※この記事では一部、以下の記事を引用しています。
- 2026年度の給付基準額は月5,620円(前年度比+3.2%)
- 老齢年金生活者支援給付金は納付済期間と免除期間の合計で計算
- 40年のうち20年全額免除の場合は月8,694円、満額納付より多い
年金生活者支援給付金とは?年金に上乗せされる仕組み
年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入やその他の所得が一定基準に満たない年金受給者を支えるための制度です。
一度きりの給付ではなく、要件を満たしている間は年金に上乗せして継続的に支給されます。
受け取っている基礎年金の種類によって、次の3種類に分かれます。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
初回は申請が必要ですが、要件を満たし続ける限り、年金と同じく2カ月に1度のペースで支給されます。
年金生活者支援給付金の対象になる人の条件
ここからは、それぞれの給付金を受け取れる条件を具体的に見ていきます。
障害年金・遺族年金生活者支援給付金の対象条件
障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金は、それぞれ障害基礎年金・遺族基礎年金を受給していることに加え、前年の所得が479万4000円以下であることが条件です。
この所得には、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
また、扶養親族の数に応じて所得の基準額が上がる点も押さえておきましょう。
老齢年金生活者支援給付金の対象条件
一方、老齢年金生活者支援給付金は、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)の合計額が、昭和31年4月2日以後生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下
単身でなくても、同居する家族に課税所得のある方が1人でもいると対象外になるため、世帯全員の課税状況を確認しておく必要があります。
なお、この所得の判定にも、障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれません。
また、基準額をわずかに超えて対象外となる方との間で不公平感が生まれないよう、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という仕組みも用意されています。
対象となるのは、昭和31年4月2日以後生まれの方で80万9000円を超え90万9000円以下の方、昭和31年4月1日以前生まれの方で80万6700円を超え90万6700円以下の方です。
年金生活者支援給付金はいくらもらえる?2026年度の給付基準額
年金生活者支援給付金の額は、公的年金と同じく前年の物価変動率に応じて毎年度見直されます。
2026年度の給付基準額は、前年度比+3.2%の月5,620円です。
- 老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5620円
- 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級は月額7025円、2級は月額5620円
- 遺族年金生活者支援給付金:月額5620円
ただし老齢年金生活者支援給付金は、この基準額がそのまま支給されるわけではありません。
保険料の納付済期間や免除期間をもとに、実際の給付額が個別に計算されます。




