3. 2027年4月から「消費税1%」と先行給付で「飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化」を目指す
本格的な仕組みを構築するには時間がかかるため、令和9年4月1日からの2年間に限った経過措置(つなぎ措置)として、以下の2つを組み合わせた「飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化」が実施されます。
令和9年度と令和11年度、それぞれの「所得に連動したきめ細やかな給付の導入」

出所:内閣官房「社会保障国民会議「給付付き税額控除」のイメージ(中間とりまとめ) 」
- 消費税の1%引き下げ:軽減税率の対象となっている飲食料品の消費税率が1%(7%の引き下げ)となります。
- 1%相当分の先行給付:消費税1%相当分の範囲内で、公的機関が保有する所得情報を活用し、中低所得の現役勤労者向けに先行して現金給付を実施します。
なお、子育て世帯には、本格導入時の「18歳以下」の加算に代わり、「15歳以下」の子どもの人数に応じた加算が先行して行われます。
【お買い物時の注意点:10%と1%の混在】
ここで注意が必要なのは、すべての商品の消費税が1%になるわけではない点です。飲食料品は1%になりますが、トイレットペーパーなどの日用品や、レストランでの外食等はこれまで通り10%の標準税率が適用されます。
一つの買い物かごの中に「10%のもの」と「1%のもの」が分かれて混在することになるため、レシートを確認する際は留意しましょう。
3.1 給付の対象外となる方への配慮
今回の制度は「中低所得の現役勤労者」に着目した設計となっていますが、病気などで働けない方や、就労していない高齢者などが支援から取り残されないための配慮も検討されています。生活困窮者自立支援制度や既存の年金制度との関係を整理し、全体として必要な支援が適切に行き届くよう、本格導入までに結論を得る方針が示されています。
4. 今からできる生活防衛!「公金受取口座」の登録
今回は、「給付付き税額控除」の全体像など解説しました。新たな給付制度を迅速かつ正確に実施するため、政府はマイナンバーカードに紐づく「公金受取口座(国からの給付金等を受け取るための登録口座)」の活用を原則として強力に推進する方針です。
現状、この口座の登録率は5割程度にとどまっています。過去の給付事務において課題となった口座情報の確認や振込エラーを防ぐためにも、スマートフォンのマイナポータルなどを通じて事前の登録を済ませておくことが推奨されます。
年金を受給中の方には、現在日本年金機構より年金振込口座を公金受取口座として登録するための意向確認書の送付も今月8月より実施されています。公金受取口座登録の3つのメリットと手続きに関する記事もあわせてごらんください。
家計の食費負担が和らぐこれからの期間は、浮いた資金をなんとなく使ってしまうのではなく、先取り貯蓄や資産形成に回す絶好のチャンスです。まずは公金受取口座の登録を完了させ、物価高に負けない長期的な生活防衛の準備を始めていきましょう。
参考資料
- 内閣官房「社会保障国民会議「給付付き税額控除」のイメージ(中間とりまとめ) 」
- 内閣官房「「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針 令和8年8月5日閣議決定」
- 内閣官房「資料5 給付付き税額控除について」
- 国税庁「消費税のしくみ」
- 日本年金機構「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書をお送りします」
村岸 理美
