日々の生活の中で、病気やケガにより今まで通りの暮らしが難しくなった場合、これからの生活費をどうすればよいか不安になる方は少なくないようです。私自身、FP(ファイナンシャルプランナー)として家計のご相談をお受けする中で、そのようなお悩みを耳にすることがよくあります。

万が一の事態に備え、障害年金について知っておくと安心な制度です。今回は日本年金機構の調査結果をもとに、2026年度(令和8年度)の支給額や仕組みを解説します。

1. 【障害年金】280万件超の受給者、1人あたりの平均年金月額はいくら?

現在、病気やケガによって生活や労働に支障が出ている多くの人々が障害年金を受給しています。まずは最新の統計から、その受給規模と支給水準の全体像を整理します。

令和8年7月31日に公表された日本年金機構の主要統計によると、令和8年3月末現在における障害給付の受給者数は以下の通りです。

  • 国民年金(障害基礎年金等):226万6919件
  • 厚生年金保険(第1号):56万9050件

これらを合わせると、全国で約283万件の障害年金が支給されていることになります。また、同月(令和8年3月)中に新たに受給権が決定した新規決定件数は、国民年金で8025件、厚生年金保険(第1号)で4127件となっています。

1.1 受給者1人あたりの平均年金月額

受給している人々に実際に支払われている受給者ベースの平均年金月額を比較すると、加入している年金制度によって以下の違いが見られます。

  • 国民年金の障害給付:平均 7万5979円
  • 厚生年金保険(第1号)の障害給付:平均 10万5128円

このように、厚生年金保険の障害給付のほうが平均して約3万円高くなっています。

※統計データを見る上での注意点

厚生年金保険(第1号)の統計上の数値を見る際には、以下の注意点があります。障害給付においては、初診日に共済組合等の組合員等であった者などが統計上の集計対象から除外されています。ただし、その平均年金月額の算出にあたっては、共済組合等の組合員等としての被保険者期間も含めて計算されています。

2. 【障害年金】2026年度「障害基礎年金1級は年間105.9万円、2級84.7万円」

障害年金には、自営業者向け等の「障害基礎年金」と、会社員向け等の「障害厚生年金」の2種類があります。2026年度(令和8年度)の年間支給額は以下の通り設定されています。

■1級の支給額

  • 障害基礎年金(1階部分):105万9125円(※昭和31年4月1日以前に生まれた方は105万6125円)
  • 障害厚生年金(2階部分):報酬比例の年金額×1.25+配偶者の加給年金額

■2級の支給額

  • 障害基礎年金(1階部分):84万7300円(※昭和31年4月1日以前に生まれた方は84万4900円)
  • 障害厚生年金(2階部分):報酬比例の年金額+配偶者の加給年金額

■3級の支給額

  • 障害基礎年金(1階部分):支給なし
  • 障害厚生年金(2階部分):報酬比例の年金額(※最低保障額は63万5500円、昭和31年4月1日以前に生まれた方は63万3700円)

障害厚生年金の1・2級該当者は障害基礎年金もあわせて受給できる仕組みです。また、3級より軽い障害が残った場合には、一括支給の「障害手当金(最低保障額127万1000円)」が用意されているケースもあります。