3.2 ベースとなる1階部分「国民年金」の受給額はどうなる?
会社員として勤務する人は年金制度上の「第2号被保険者」となるため、老後には厚生年金に加えて国民年金(基礎年金)の双方を受給することができます。
続いて、年金構造の土台である1階部分に相当する国民年金の給付額についてチェックしていきましょう。
国民年金(老齢基礎年金)の支給額を導き出すための計算式は以下の通りです。
満額となる84万7300円を基準として、そこに「実際の保険料納付月数 ÷ 加入可能月数」という比率を掛け合わせて算出する仕組みです(※昭和31年4月2日以降に生まれた方が対象)。
今回の試算条件である39年間(468ヶ月)にわたって国民年金保険料を納めていた場合、国民年金の受給額は月額で約6万9000円となります。
これら双方の試算結果を合算すると、「平均年収500万円」で「39年間」勤務した会社員の場合、将来受け取れる年金の合計月額(額面)は、約15万8000円にのぼります。
4. 実際の受給状況は?現代の高齢者が受け取っている年金月額のリアル
前述のセクションでは、「平均年収500万円・勤続39年」という一定のモデルケースを前提とした将来の年金給付額(月額)の目安を算出しました。
それでは、現在の日本において実際に年金を受給しているシニア層は、毎月どれくらいの金額を手にしているのでしょうか。
厚生労働省年金局が取りまとめた「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」の統計データをもとに、国民年金と厚生年金をあわせて受給している人たちの階層分布をみてみましょう。
- 受給額が月額10万円に満たない人の割合:19.0%
- 受給額が月額10万円に達している人の割合:81.0%
- 受給額が月額15万円に達している人の割合:49.8%
- 受給額が月額20万円に達している人の割合:18.8%
- 受給額が月額20万円に満たない人の割合:81.2%
- 受給額が月額30万円に達している人の割合:0.12%
同統計によると、国民年金と厚生年金の双方を支給されている受給者のうち、月額15万円未満の受給者は全体の約50.2%を占めており、およそ半分という状況です。
つまり、今回のシミュレーション結果である合計月額約15万8000円という金額は、現在の受給者全体の分布から見てもちょうど中位層付近、あるいは上位半分に入る水準であることが分かります。
ただし、これらの公表されている統計数値や試算された金額はあくまで「額面」の収入であり、現実の生活口座に振り込まれる手取り額は、ここから各種の税金や社会保険料が差し引かれたものになる点を見落としてはなりません。

