3. 65歳以上の無職世帯夫婦、赤字を埋めるために必要な金額をシミュレーション
65歳から85歳までの20年間で毎月4万円を取り崩し続けるとすると、赤字を補填するために必要な資金は次のとおりです。
4万円×12ヶ月×20年=960万円
金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、70歳代の平均金融資産保有額は2416万円、中央値は1178万円です。平均値・中央値ともに960万円を上回っており、生活費の不足分はひとまずまかなえる水準に見えます。
3.1 介護や自宅のリフォームなどまとまった出費への備えも必要
ただし、老後の支出は毎月の生活費だけではありません。
公益財団法人生命保険文化センターの「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、介護にかかった費用は次のとおりです。
介護にかかった一時費用:115万円
月々の介護費用:6.7万円
介護を行った平均期間:48.7ヶ月
これを合計すると、115万円+6.7万円×48.7ヶ月=約441万円となります。
その他に、自宅のリフォームや車の買い替えなども考慮すると、老後の支出はさらに膨らむ可能性があります。老後資金は、こうした突発的な支出にも対応できる水準を目指しておくことが重要です。
4. 65歳以上の無職世帯夫婦、老後資金のために今からできること
安心してセカンドライフを迎えるためには、計画的に老後資金の準備に取り組むことが欠かせません。
まず、公的年金以外の収入源を作ることを考えてみましょう。
たとえば、iDeCoや個人年金保険は、毎月一定額を積み立てながら将来の受取額を増やすための仕組みです。今のうちから将来の収入源を作っておき、公的年金だけに頼らない仕組みづくりに取り組んでおくと安心です。
また、老後における支出の見通しについても考えてみましょう。「いつ頃まで仕事を続けるか」「自宅のリフォームや車の買い替えはいつ頃必要か」「介護が必要になった場合はどのような施設を希望するか」といった点を事前に考えておくと、必要な老後資金の目安が立てやすくなります。