3. 改正後も遺族厚生年金を継続して受け取れる人の条件
以下のいずれかの条件に該当する方は、今回の制度改正の対象外となります。
- すでに遺族厚生年金を受け取っている方
- 60歳になってから遺族厚生年金の受給権を得る方
- 18歳の年度末を迎えるまでの子どもを育てている期間の方
- 2028年度時点で40歳以上である女性
これらの条件に当てはまる方は、制度改正後もこれまで通りの扱いとなり、受給資格や支給要件が変わることはありません。
4. 「5年で打ち切り」の制度改正で影響を受けるのはどのような人か
制度改正によって年齢要件が段階的に変更され、配偶者を亡くした時点で60歳未満かつ子どもがいない場合、遺族厚生年金の支給は原則として5年間に限定される見込みです。
この変更に伴い、女性への給付に関しては、制度全体として改正の影響を受ける場面が増加すると予想されます。
一方で、従来は55歳未満では対象外だった男性も、今後は年齢に関わらず遺族厚生年金を受け取れるようになります。
なお、制度改正は男女ともに2028年4月から適用されますが、女性への影響が急激にならないよう、約20年かけて段階的に見直しが進められる計画です。
これらの点を考慮すると、2028年度の時点で妻が40歳未満の世帯は、将来的に遺族厚生年金の受給条件が大きく変わる可能性があり、制度改正の影響をより受けやすいといえるでしょう。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/一種外務員資格(証券外務員一種)/元証券会社社員
1985年生まれ。福岡県出身。筑紫女学園短期大学英文科(現・筑紫女学園大学)を卒業後、2005年に日興コーディアル証券株式会社(現・SMBC日興証券株式会社)に入社。一種外務員資格(証券外務員一種)保有。ファイナンシャルアドバイザーとして、主に富裕層の個人顧客や法人に向けて、株式や債券、投資信託、保険商品などライフプランに寄り添った資産運用を提案する業務に従事。
現在は、株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」では、人事院、内閣府(金融庁、消費者庁、こども家庭庁)、デジタル庁、総務省、法務省、財務省(国税庁)、文部科学省、厚生労働省、農林水産省(林野庁)、経済産業省(中小企業庁)、国土交通省、環境省といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。(2026年7月11日更新)
監修者
LIMO編集部社会保障解説班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2026年6月16日)