2. 年金シミュレーション「平均年収450万円で40年働いた人」厚生年金と国民年金の合計受給額

再来月、8月14日は年金支給日です。

ここでは、生涯の平均年収が450万円で、会社員として40年間勤務したというモデルケースに基づき、将来受給できる年金の概算額を計算します。

シミュレーションの主な前提条件は、以下の通りです。

  • 2003年4月以降の期間で、厚生年金に40年間(480カ月)加入している
  • 国民年金の保険料は、20歳から60歳までの40年間(480カ月)にわたり全期間納付済みである
  • 扶養している配偶者や家族がいない単身者と仮定する

2.1 厚生年金の受給額はどのように計算されるのか

将来受給できる厚生年金の額は、国が定めた計算式によって算出されます。

年金額=報酬比例部分+経過的加算+加給年金額

「経過的加算」は定額部分と老齢基礎年金の差を埋めるもので、「加給年金」は扶養家族がいる場合に上乗せされる、いわば家族手当のような制度です(いずれも支給には条件があります)。

今回の試算では、受給額の大部分を構成する「報酬比例部分」を中心に計算するため、経過的加算と加給年金は含めずに考えます。

報酬比例部分の計算には、加入した時期やそのときの収入に応じた式が使われます。

報酬比例部分の算定方法2/5

報酬比例部分の計算式

出所:日本年金機構「は行 報酬比例部分」

報酬比例部分=A+B

  • A(2003年3月以前の加入分):平均標準報酬月額×7.125/1,000×2003年3月までの加入月数
  • B(2003年4月以降の加入分):平均標準報酬額×5.481/1,000×2003年4月以降の加入月数

「平均標準報酬月額」とは、2003年3月以前の加入期間を対象に、毎月の給与(標準報酬月額)の合計を加入月数で割ったものです。

それに対し「平均標準報酬額」は、2003年4月以降の期間が対象で、月々の給与に加えて賞与(ボーナス)も合算した総収入を加入月数で割って求めます。

今回は、2003年4月以降に40年間厚生年金に加入し、生涯の平均年収が450万円だったと仮定します。

この場合、賞与を含めた年収を12カ月で割ると、1カ月あたりの平均標準報酬額は約37万5000円と計算できます。

この金額を基に簡易計算すると、厚生年金部分の受給額は月額でおよそ8万2000円という結果になります。

2.2 国民年金(老齢基礎年金)の受給額の目安について

会社員として厚生年金に加入すると、自動的に「第2号被保険者」として扱われます。

そのため、老後には国民年金(基礎年金)と厚生年金の両方が支給されることになります。

ここでは、その土台となる1階部分、国民年金の支給額を確認します。

国民年金(老齢基礎年金)の受給額は、以下の式で計算できます。

計算方法は、基準となる満額の年金額に「保険料を実際に納めた月数 ÷ 加入できる最大の月数」を掛けて算出します(※昭和31年4月2日以降生まれの方が対象)。

今回のモデルケースのように、20歳から60歳までの40年間(480カ月)、保険料をすべて納付した場合、国民年金の受給額は月額約7万1000円です。

これらの試算結果を合計すると、「平均年収450万円」で「40年間」働いた会社員が老後に受け取る年金は、厚生年金と国民年金を合わせて月額約15万3000円(約15.3万円)となります。

ただし、ここで示した年金額は、税金などが引かれる前の額面である点に注意が必要です。

もし月額15万3000円の年金を受け取る場合、次の支給日である8月14日には、2カ月分にあたる30万6000円が支給される計算になります。