4. 「為替」はどう影響した?日本円ベースで試算し直すと…
ここまでのシミュレーションは、あくまで各国の現地通貨ベースでの計算です。しかし、私たちが新NISAなどで実際に投資する場合、手にするリターンは「為替(円安・円高)」の影響を大きく受けます。
実は、15年前(2011年ごろ)からの為替の動きを考慮して日本円ベースで試算し直すと、結果はさらに衝撃的なものになります。
4.1 S&P500(米国):歴史的な円安が「11倍超え」を後押し
15年前の為替レートは「1ドル=70円台」という歴史的な円高水準でした。
そこから現在にかけて円安が大きく進んだことで、現地通貨ベースのリターンに加えて強烈な「為替ブースト」が発生しています。
円建てで試算すると、100万円の投資は1100万円以上(11倍以上)に大化けする計算です。
4.2 SENSEX(インド):緩やかな円安効果で約5倍にとどまる
インドルピーも対円でゆるやかな円安効果はありますが、米ドルほどの爆発力はありません。
円建てで試算すると、100万円の投資は450万〜500万円(約5倍)程度にとどまる見込みです。
4.3 円建てリターンで比べると、米国株の「1強」がより鮮明に
日本人が実際に「円」で手にするリアルな運用結果で比較すると、米国株のリターンがインド株をさらに大きく引き離します。
現地通貨ベースでも上昇率に差がありましたが、為替の要素を加えることで、その差は一段と際立つ結果となります。
これは逆にいえば、今後「円高」に振れた局面では、同じ仕組みでマイナスの為替影響を受けるリスクがあるということです。為替は誰にも正確には読めません。だからこそ、通貨分散という観点からも、複数の国・地域への分散投資を検討することが大切です。